「サメの刺身はトロに匹敵」は本当?漁師直送のサメをプロが本気で料理してみた


みなさん!!

サメって食べたことありますか……?


サメって、あのサメですよ。

水族館か映画でしか見たことありません。

ましてやそれを口にするなんて……

考えたこともないですよねえ。


しかし!

ポケットマルシェ(ポケマル)ではサメも販売しているんです。もちろん漁師さん直送です。

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目次

 
     ここに目次が表示されます。    


サメ、美味いのか?

商品説明(2017年版)を見ると、

「刺身はトロに匹敵します。」

「味には絶対の自信があります。」

「切り身にして、塩胡椒振って一晩寝かして、衣つけて揚げるともうご飯が止まりません!!卵でとじてサメカツ丼なんても美味しいです!! 」

と、漁師さんも激押し。


でもしばらくは勇気が出なくて「誰か買ってみてくれないかな・・・」とちょっと様子を伺っていたんですが、、

ついに!!買う決意をしました!!!


助っ人とサメ登場

というのも、強力な料理の助っ人が現れたのです。


五十嵐豪さん

フードクリエイティブファクトリー代表取締役。東京都出身。農水省、経産省、岐阜県庁、富山県庁、南砺市役所、松山市役所など行政や大手企業のレシピ開発やアドバイスやプロデュースなど幅広く手がける


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ここらで他の登場人物も紹介を。


山本太志(やまもとたかし)さん。秋田県の最北端・八森の漁師で但馬丸の船長。白神山地の豊かな栄養分を食べた美味しい魚を獲っている。とても熱い想いを持っているが、たまにダジャレを言う。

まほんぐ。ポケマルのCOO。2年間世界一周していた経験を持つ。生活力のなさがツイッターで話題。


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(プロきたー!)
五十嵐さん!サメ、さばきませんか?!

お!サ、サメ!?
やったことないっす!でも面白そう!やりましょう!さばきましょう!





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さっそく漁師の山本さんに相談するまほんぐ。


たかしさん!サメ買います!送ってください!

いいっすよー!そしたら臭くならないように、内臓だけとって送りますね!
こないな感じで捌きます。
ヒレ落とす→頭落とす→内臓取る→皮を剥ぐ→身を捌く
です!
癖になりますよ。本当に美味しいです。



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そして到着。。。


一同:おお!!!


けっこう重さありますねー。わっっ鮫肌って本当にわさび擦れそう!ざらざら!



でかっ!!!


漁師の山本さんに、さばき方を何となく教えていただいたので、実践してみることに。


サメを捌く

※長いので興味のない方は、お料理完成のところまで眺め飛ばしてくださいませ!※


①ヒレを切る

これってフカヒレになるのかな!?



漁師の山本さんに聞いてみたところ・・

頑張ればフカヒレに出来ますが、かなーり面倒くさいですね。


・・じゃあいったんヒレは置いておこう・・



②皮を剥ぐために、首のあたりに切り込みを入れる

皮かたい!!結構力任せにやってもよさそう。出刃包丁は必須ですね。




③縦方向にも切り込みを入れる


かたいので刃を立てて


④横にももう一本線を入れる。こうすることでより皮が剝ぎやすくなる。


⑤包丁で身と皮の間に切り込みを入れて、手で皮を剥ぐ。力いっぱい!


びーっと。


おお!びーっとはがすの気持ちいい!




まほんぐもチャレンジ。


女性も頑張ればできます!


どんどん剥がしていきます。


腹の方は自然と身が外れていきます。

外れにくいところは少し包丁を入れると良いです。


綺麗に剥がれました。


⑥尾ひれを切り落とす


※ややグロテスク注意


⑦頭を切り落とす


五十嵐先生も嬉しそうです。


⑧内臓部分も切り落として、水洗いした後、3枚におろす


3枚におろせました。


ここから調理用に切っていきます。

山本さんのオススメは、まず白身部分のお刺身とのこと!


事前にこんなアドバイスをもらっていました。

刺身にするなら必ず白身と赤身を分離して下さい。試しに赤身入りと白身オンリーで食べ比べてみてもいいですよ。(分離したほうがいいと)言っている意味が分かると思います。火を入れる場合は赤身が付いているままの方がいいです。



実際のおろしたサメを見ると、ほとんど全体が白身のようにも見えて、赤身と白身の境目が少しわかりづらいです。

この写真の赤で囲ったところが赤身です。


まずは赤身付きのまま、味見してみました!


う、うまい!普通にうまいっす。確かに赤身部分のかたさが少し残るかな?




次は山本さんの言うとおり、白身のみに切っていきます。

身の赤いラインを目安に、赤身を落としていきましょう。


一同:うわー。美味しそうー・・・白身が本当に白い!!

うん、美味!両方食べ比べたら確かに白身だけの方がうまいですわ!!山本さんの言うことがわかりました。



しかしたくさんあるサメ。


刺身は食べるとして、他に何をつくるか、考えた結果・・・

白身は刺身にして、赤身の部分は、山本さんもオススメしているとおり、照り焼きと、フライもやってみましょう。アラもあるので煮付けもいいですねー。それからステーキ!
山本さんもこう言っていることですし・・・



<前日の会話↓>


山本さんの華麗なダジャレはスルーしつつ・・・


というわけで献立が決まったので、どんどん仕込んでいきます!


サメ料理ダイジェスト

サメの刺身!


サメの照り焼き!

キッチンペーパーでよく水分を拭いたサメを、醤油・砂糖・みりん・酒を混ぜあわせた照り焼きソースにしばらく浸す。


充分時間をおいたら、油を敷いたフライパンに並べていく。


両面をよく焼く。


残ったタレを流し入れ、


タレが染み込むまで、じーっと煮詰める。


サメのアラの煮付け!

沸騰したお湯で、サメをさっと湯通しする。


醤油1:みりん1:酒1を混ぜあわせた鍋にサメを投入する。


落としぶたをして、煮る。


サメの"素敵な"ステーキ!

キッチンペーパーでよく水分を拭いておいたサメに、塩と胡椒少々を振る。


バターを敷いたフライパンで片面をじっくり焼く


裏面もじっくり火を通す。


最後に醤油を少しかけて出来上がり!


サメのフライ!

フライ用に、溶き卵と薄力粉、パン粉を用意しておく。今回は、パン粉に香草(ローズマリーとタイム)を混ぜました。


小麦粉→卵→パン粉の順につけていきます。今回は量が多いので、ビニール袋を3枚に小麦粉・卵・パン粉をそれぞれ入れて、順番につけていきました。


菜種油を適量入れたフライパンに、サメを順番に並べていきます。


ひっくり返す。


両面が色づいたら、トレイに出します。


全てのお料理が出揃いました!!


サメづくしの超豪華飯が食卓に並びました!

サメを食べたことがない人は、きっとこの机を見てもいったい何の食材なのかわからないのではないでしょうか・・・。


実食…サメ、美味かった

ここから先は、まほんぐによる、実際に食べた時のリアクションをご紹介します。


(刺身)

うわ!ウマっ!脂!



(照り焼き)

これはめちゃくちゃうまいね!すっごい柔らかい!



(煮付け)

わっやばい!骨の周りの食感がぶにぶにしているところもうまい!



(フライ)

サクサクうまいわ〜。中がホロホロ柔らかい。



(ステーキ)

いやーこれ俺的にヒット!なんかチーズのような風味もする!





ということで全部美味しかったみたいです。


そして今回サメ料理をいただいた、7人全員が大満足の食事となりました。

というわけで・・・



検証の結果:

サメは美味。刺身がトロに匹敵するかは個人の感覚次第だけど、とってもコクがあって美味しい!和風の味付けで煮付けたり、フライにしてもサメの柔らか〜い食感と脂身が活きてとっても美味しい!!!そしてたぶんこの美味しさは鮮度がいいから。



五十嵐先生もコメントをくれました。

お刺身は本当に濃厚でコクがものすごかったです!他のお料理もどれも美味しくて。
そして何よりこんな体験は初めてで、とても楽しい時間でした!僕、大きい魚を捌くのが好きなんですけど、サメは初めてで構造が面白かったですね。大人の食育体験をさせてもらいました。漁師の山本さん、ありがとうございました!






そしてこの時の様子を山本さんに伝えたところ・・・


漁師が語る。今サメを食べて欲しい本当の理由

私も本当に嬉しいです。皮を剥ぐ作業が手間がかかるという理由で陽の目を見ない魚です。だから自分は捌いて送るようにしているんですけど。こんなに安価で万能なうえに保存がきく魚はないのに…


何だか感慨深そうな山本さん。

「1つ伝えて欲しいことがあります」と想いを語ってくれました。

このサメ(アブラツノサメ)は実は昔は高価な魚でした。ところが、バブルが弾けてしまい、大手加工場が潰れてしまい、下落しました。


そして唯一送っていた加工場も震災でなくなってしまい、このサメを獲る漁師がいなくなってしまったのだそうです。

元々繁殖力が強く、食物連鎖の最上位に位置するサメを獲らない…その結果、他の魚が激減する原因になってしまいました。結局人間の都合で魚を取るとこうなります。
今回送ったサメの腹にはハタハタやヤリイカなどが多量に入っていました。サメやスズキ、タラ、イルカなどの魚は間引きしないとアッと言う間に魚はいなくなってしまいます。


でもこのサメは、これだけ美味しくて、万能で、何より沢山頂ける魚です!ぜひ消費者に馴染みのある魚にしていけたらと思っています!




今秋田は、他の魚よりも、アブラツノザメが獲れるという状況だそうです。

でもなかなか市場に流通させることができない。だからぜひ一度食べてみてほしい、というのが山本さんの想い。一度食べてみたい!という方は山本さんに相談してみてください!

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※この記事は2017年2月に公開した記事を一部修正したものです。

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