例年よりも桜の開花が早いと言われる今年。まだまだ雪におおわれるところも多い札幌ですが、風は次第に春の匂いを運んできています。ちょっとでも早くお花見気分を味わいたくてそわそわ。
お花見といえば、やっぱりお団子でしょう。今回は兵庫県篠山市の田中泰さんの丹波大納言小豆であんこ作りに挑戦します。そして、お団子にはおいしいお茶! 愛知県豊田市の石川龍樹さんの極上抹茶をいただきましょう。
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大粒の赤いダイヤがきた!
抹茶と大納言小豆が同時に到着しました。


取り出してみると、つややかで見事な大粒。

昔、小豆は価格の上下が激しく「赤いダイヤ」とも呼ばれていたそうですが、この大納言小豆は姿形がまさしく赤いダイヤそのものです。これは心してかからなければ。
即日完成! 我が家のカンタン小豆の炊き方
①やさしく水洗い

②渋切をする
用意する鍋は大きめで。最初はたっぷりの水で茹で、沸騰したら火を止めて10分待ちます。

ざるにあけて煮汁を捨てます。これである程度アクが取れます。

煮汁にはしっかり色がついています
③本炊き
鍋に戻して、今度は本格的に小豆を炊きます。水を小豆にかぶるくらいのひたひたに入れ、ふつふつ、ぷくぷくとなるくらいの火加減で煮ていきます。


豆の状態(大きさや乾燥具合)にもよりますが、小豆の頭が出ないように水を足しながら、だいたい1時間程度煮ます。小豆を一粒とって、指で押したらぺちゃっと柔らかくつぶせるくらいになったらOKです。
火を止めて、20~30分蒸らし、煮汁を捨てます。
④加糖し練り上げる
いよいよ、あんこ練りです。まずはあずきと同量の砂糖を、70ml程度の水で煮溶かします。甘め好きであれば、小豆の分量の125%くらいでもよいようです。
次は液体状になった砂糖を、炊きあがった小豆に加え練り上げます。
何かおかしい…。うっかりミスも気合いでカバー!
煮えた小豆に砂糖を入れて、一気に強火で練る! というところで、ずいぶん水分量が多い。

やや!? 緊急事態発生!!
なんと小豆の煮汁を捨てるのを忘れていました……。砂糖が入ってしまっているので水を減らすわけにもいかない。ここは、このまま強行突破で水分を飛ばすことにします。

熱い蒸気と格闘しながら、気合いで水分を飛ばす
だんだんヘラに手ごたえが出てきました。ツヤツヤの照りがきれい。

ピンチを乗り越え、ようやくあんこが完成しました。

抹茶を点てて、優雅にお花見を
あんこも無事にできあがりましたので、抹茶を点てておやつにしましょう。
今回は創業以来、約40年間農薬を使用しない栽培を貫いている愛知県豊田市の石川龍樹さんの抹茶をいただきます。(関連記事:「新茶フィーバー」なのでお茶農家さんのオススメ茶を聞いてみた)
単一品種、単一家族、単一畑が生み出した「究極のシングルオリジンオーガニック抹茶」が石川さんのこだわりなのだとか。
「究極のシングルオリジンオーガニック抹茶って一体……?」聞き慣れぬ単語に思わず首をかしげてしまうでしょう。しかし究極の抹茶について語るにはスペースが足りない! ということで、現在石川さんの別の記事を準備中です。乞うご期待ください!(by編集部)
封を切った瞬間から深い薫りが漂います。高校時代のクラブ以来、茶道とは疎遠になってしまったわたしでも、ちゃんと点てられるのでしょうか。
茶筅(ちゃせん)とお茶椀がわりの器、お湯差し用の片口を用意します。茶筅以外は、家にあるものです。自宅で楽しむ抹茶初心者は、特別な道具をそろえなくてもOK。まずはお茶のおいしさを楽しんでみましょう。

茶杓(ちゃしゃく)はありませんので、軽くティースプーン一杯くらいの抹茶を。このくらいでしょうか。

お湯差しで80℃くらいに冷ましたお湯を注いで、茶筅でMの字を描くようにかき混ぜて

のの字を描いて茶筅を取り出します。

花より団子。花よりケーキ。
抹茶とともにいただくのは……やはりお花見といえば団子でしょう。

紅白とヨモギ粉を入れた緑の三色団子。ちょっとあんこ多めで。

あんこケーキも焼いてみました。パウンドケーキのレシピの、バター、砂糖、卵、が混ざった段階であんこを混ぜます。小麦粉を加えてあとは焼くだけ。

久しぶりの陽ざしの中で、春爛漫の季節を思ってのティータイムとなりました。


ふっくらツヤツヤの小豆を炊くコツは、のんびり構えることでしょうか。
豆類の調理は時間がかかるので、とっつきにくく感じるかもしれません。でも、小豆なら時間がかかっても3時間くらい。
前日からあずきを浸しておく方法もありますが、我が家の作り方では前日からの準備もいりません。小豆が変化していく様子を眺めるのも楽しいものです。
今回のわたしのように、うっかりミスをしてもなんとかなります。そして、久しぶりの抹茶もおいしかったです。ちょっと良い抹茶用のお茶碗が欲しくなってきてしまいましたよ。
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1968年、北海道生まれ。設計デザイン、商品開発などに携わったのち、宣伝会議 編集・ライター養成講座 上級コース 米光クラス第7期受講。修了後ライターとして活動。現在、札幌国際芸術祭2017【大風呂敷プロジェクト】に運営サポートとして参加中。