共創しあう生産者たちが紡ぐ新しいコミュニティ活動「にこもぐ」の魅力とは

ポケットマルシェでは、愛知県半田市×ポケマルと称し、にこもぐと連携して1/15(水)から送料無料キャンペーンを開始しました!
そこで、今回は愛知県半田市を中心とした知多半島で活動する生産者さんに、座談会形式でにこもぐの魅力を伺いました。

>にこもぐとは?

今回お話を伺った5名。左から、

片岡さん

大橋さん

末松さん

岩元さん

吉野さん


—今回参加してくださった皆さんはどのような農業を営んでいるのでしょうか。


全国的にも珍しい昔ながらの放し飼いで養鶏をしています。品種にもこだわっていて、名古屋コーチンをはじめ、烏骨鶏など全部で5品種の卵を販売しています。

耕作放棄地を借りて約4,000平米でシャインマスカットをメインに栽培しています。愛知県ではぶどうは東浦町が盛んですが、私の拠点は半田市です。

半田市では他にぶどう栽培をしている方がいないので、自分が若手のモデルケースとなれるようになれたら、という思いで活動しています。

新規就農から5年目で、サボテンや多肉植物を育てています。元々いきもの全般が好きで、前職にいたときにサボテンの先進農家である師匠からサボテン栽培のノウハウを見聞きしていたのがきっかけで興味を持ちました。

師匠と話している中で後継者不足や知多半島にサボテンの生産者や販売者が少ないという現状を知り、「土を触ることの幸せを届けたい」という思いから今は直売所を中心に生産販売しています。

2023年から生産したハーブを使い、加工したハーブティーなどの販売を行っています。富山県出身で、2011年に愛知県に引っ越しました。

ずっと会社員として働いていましたが、農業を始めたのは2021年にコロナの影響で休みが増えたのを機にパクチー栽培を試したことがきっかけです。

実家が代々続く米農家で、現在は8代目としてお米づくりをしています。私自身最初は保育や介護関連の仕事をしていましたが、祖母が高齢化になったこともあり、後継ぎとして私が名乗り出ました。

減農薬栽培にこだわり、「米粉ホットケーキ」や「お団子」などの加工品の開発もしています。


—にこもぐメンバーとの関わりはいつからですか。


本格的に関わり出したのは、ちょうど1年前くらいです。マルシェやその打ち上げの席などで他の農家とお話して、人となりを知りました。

マルシェを令和5年10月に開催したのがきっかけで、誰がどの農家かわかりました。最初は何回か会っていても全然誰かわかりませんでしたが、マルシェのようなイベントごとにつながりが深くなりましたね。


—マルシェの影響が大きかったのですね。

最初岩元さんは半田市の職員さんかと思っていました(笑)。マルシェに出店していないのにずっとフラフラ歩いていたので。

でもにこもぐメンバーがマルシェに出店しているときに、岩元さんは自分のぶどうを販売しない時期でもマルシェの運営や手伝いに来てくださっていて。すごくありがたいですよね。


いらないかもしれないけど、もし何かあったときに1人自分みたいな人がいれば違うかなと思って。

同じ市内の農家でも誰が何を作っているのかわからないので、お互いの認知を深め合う目的でマルシェには出席していました。

出席しないと相手にもわかってもらえないし、自分も人の顔や名前を覚えるのが苦手で(笑)。

農家って孤独なんですよね。マルシェのように集まれる機会って必要ですし、そんなときに動いてくれる方たちのおかげで、農家同士のつながりが広がる環境が作られていると思います。


—普段関わる人やモノが限られているからこそ、農家同士のつながりが大切なんですね。

元々にこもぐは、関わりがほとんどない農家同士をつなげようという経緯で作られたんです。

私はこの前大橋さんのところに遊びに行きました。「農家」と聞くと、みんな作業着を着て栽培しているイメージがあるかもしれません。ところが、作っているモノが違うと異業種と同じくらい違うんですよね。

「にわとり」と「サボテン」で育てているモノは違うなか、考え方や向き合い方が非常に勉強になりました。にこもぐでのつながりがあれば、遊びついでに勉強に行く、ということもしやすいのが良いですね。

にこもぐができる前まではすぐそこにいる他の農家の方も知らなくて。にこもぐができていなかったら、今でもみんな孤独だったと思います。


—みなさんにとってのにこもぐを教えてください。

にこもぐの魅力のひとつとして、”ない部分を補ってもらっている”部分があります。

例えば、生産の仕事を手助けしてもらったり、形の悪いかぶを加工してコラボするようにお互いにとってプラスになる関わりができる集まりですね。

結局、社会全体は人と人とのつながりが大切だと思っています。

傍から見たら無駄な時間かもしれませんが、普段にこもぐのみんなと毎日会っていないからこそ、会った時に得られる情報もあります。

みんながどんな考えを持っているのか、どんな売り方をしているのかを勉強しています。

にこもぐがなければ会わなそうな人たちがほとんどだと思うので、このコミュニティには感謝しています。

年齢的に他の方々と一回り離れていて、分野ごとで考え方も違うので、助け合いながら楽しく関わらせてもらっています。

最近では、にわとりの放し飼いの場所をトラクターで耕すのをにこもぐのメンバーに頼みました(笑)。


—にこもぐの活動を通じて、今後やってみたいことはありますか。


この前、「自分たちでもっとマルシェやりたいね」といった内容の話をしました。

自分たちの農作物を売るだけではなく、買いに来てくれたお客様と話し「どんな人たちが作っているのか」を地域内外問わず知ってもらえる空間を作りたいです。

ひとつの目標として、将来的に消費者から見て「農業って楽しい」と伝えられるコミュニティにしていきたい思いがあります。

にこもぐのコミュニティが大きくなり影響力を持てば、他の自治体でも、にこもぐのような取り組みを始めるところがあるかもしれません。

その取り組みが国内に広がれば「農業ってこんなに面白いんだな」と思う若者が増え、農業の高齢化を防げるのではないかと考えています。

地域ブランドの〇〇ではなく”半田市のにこもぐ”として、誰々が作った〇〇というような、生産者さんの顔が見えるコンセプトを持つ存在になりたいですね。

・・・

今回話を伺い、にこもぐでは生産者さん同士が主体的に協力し合い、より良い農業の実現を目指しているコミュニティだと改めて感じました。にこもぐメンバーや半田市の生産者さんの商品が気になる方は、今回のキャンペーンを機にぜひチェックしてみてくださいね!


>半田市の生産者さん・商品をチェック


   

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