そのコシヒカリ、BL?非BL?新潟のコシヒカリ非BL農家にBLとは何か聞いてみた

あきたこまち、ひとめぼれ、ささにしき、はえぬき……。

どんどんお米の品種が増えていく中、お米の作付け面積ランキングの不動の1位を守り続けているコシヒカリ

”越の国(=北陸地方周辺)の光になるように”というその名の由来の通り、多くの方に愛され続けています。甘み、粘りが強いのが特徴で、ハンバーグなどの味の濃いお料理を一緒に食べるのに適しています。

「おいしいお米といえば魚沼産コシヒカリ」と言われることも多く、コシヒカリの一大産地といえば、新潟県を思い起こす方も多いのではないでしょうか?


ところで、「新潟県産コシヒカリ」は昔と今では種類が違うってみなさんご存知でしたか?

それがこちらです!


コシヒカリBL非BLです。

見た目はそっくりです。素人目には見分けがつきません。

《コシヒカリBL》

《コシヒカリ非BL》


現在、一般的に流通している「新潟県産コシヒカリ」は、ほとんど「コシヒカリBL」に分類される品種です。

一方で、数は少ないながらも従来の「コシヒカリBL」品種の生産を続ける新潟県のお米農家さんもいらっしゃいます。

BLと非BL、いったい何が違うのか? 生産者さんのお話も伺いながら、調べてみました。

目次

ここに目次が表示されます。

BLは「Blast resistance Lines」の略

スーパーなどで売っている「新潟県産コシヒカリ」は、かなりの確率で「コシヒカリBL」です。


「BL」とは、「Blast resistance Lines」の略。

簡単にいうと、「お米の大敵の"いもち病"に強いよ!」というコシヒカリのことを指します。

このコシヒカリBL品種は新潟県が15年をかけて開発したもので、現在「新潟県産コシヒカリ」として流通しているお米の大半を占めています。

いもち病への抵抗力以外の特徴や食味は、ほぼ従来のコシヒカリと同じとされています。


一方で、BLではない、元々のコシヒカリの味を知っている人の中には、「やっぱり従来のコシヒカリがいい」という根強いファンも少なくありません。

しかし、その従来の「新潟県産コシヒカリ非BL」は、一般の流通ではあまり流れてきません。それは一体なぜなのでしょうか?


非BLコシヒカリが希少になった理由

今回は、従来のコシヒカリである「コシヒカリ非BL」の生産者・高橋農産高橋直也さんにお話を伺いました。

新潟県長岡市・高橋農産のみなさん


――なぜ、新潟県のコシヒカリ非BLは市場にはあまりでてこないのでしょうか?

高橋さん「従来のコシヒカリは、新潟県の奨励品種でなくなったためJAに出荷できないんです。高橋農産でも、個人販売専用に栽培しています」


――そうなんですね。ということは、新潟県以外で栽培されているコシヒカリは、従来の「コシヒカリ非BL」なのでしょうか?

高橋さん「そうですね。しかし、同じコシヒカリ非BLであっても、他県でその素質を発揮できるとは限りません。コシヒカリ非BLは新潟県が栽培適地だからです」


――なるほど。非BLとBL、どちらがおいしいんでしょうか……?

高橋さん「どちらがいいかは、食べる方の味の好みだと思います。うちのお米は『やっぱり昔ながらのコシヒカリが好き』という方に召し上がっていただいていますよ」


BLと非BLどっちがおいしい?食べ比べ

高橋さんからは「冷えたおにぎりでもおいしいですよ。違いがわかりやすいかもしれません」と教えていただいたので……。

さっそく、高橋農産のコシヒカリと、スーパーで買った普通の新潟県産のコシヒカリを食べ比べてみました!


やはり、見た目だけでは全然見分けがつきません。

さっそく一口! 何も知らないスタッフが食べてみました。


なにやらびっくりしています。

話を聞いてみると……


とのこと。

何が違ったのか、高橋農産のコシヒカリ非BLのおにぎりを食べてみたポケマルスタッフたち感想をまとめると、2つのポイントが浮かび上がってきました。


①後からやってくる甘み

「かみ続けると、高橋農産のコシヒカリの方が甘みある気がします!」

②食感がいい

「明らかに粒が立っていて、粒どうしが軽くくっついてる感じ。かみついた瞬間の食感は軽いのに、噛んでるとそれぞれの粒の歯ごたえがしっかりしてくる、という不思議な感じでした。個人的には好みの歯ごたえです」


せっかくなので、炊きたてご飯も食べてみました!


こちらはというと……強い甘みがすぐに感じられました。圧倒的な甘さが口の中に広がります。

食べ比べの結果、非BLのコシヒカリの方がおいしいという結果に。

しかし、これはもしかしたら……非BLかBLの違いだからというより、高橋農産のコシヒカリそのものがおいしいからなのかもしれません。


高橋さん「コシヒカリ非BLとコシヒカリBL、食味はお客様それぞれの好みですが、とにかく真面目に一生懸命作っています。ポケマルに出品している高橋農産のコシヒカリは、通常の出荷規格よりさらに大粒を選りすぐっています。食べごたえのある食感は特別です!」


スーパーではまず買えない、「新潟県産コシヒカリ非BL」。冷えてもおいしいので、お弁当などにもおすすめですよ。

2018年11月8日現在は販売お休み中の様子……ですが、もしかしたら新米の在庫があるかもしれません!

2018年11月12日追記:2018年11月12日、高橋さんから非BLコシヒカリの販売が再開されました!

高橋直也さんの出品をもっとみる


そして魚沼の佐藤さんからも、こちらの惣五郎は非BLとのこと! 「クラシックコシヒカリ」という呼び方、ステキ。


関連出品・関連記事

お米42種類以上ご紹介。買える!食べられる!お米品種図鑑

新米とは?いつまで新米?炊き方は?そのギモンを解決します!

いろんなお米販売中です。あのレア品種もみつかるかも!

米・穀類の商品をもっとみる


Magazine

あわせて読みたい