ポケマル✕3.11 震災から11年。改めて想いを寄せて

約50万人もの人たちに愛用されているポケットマルシェ、通称ポケマル。私たちの始まりは3.11、東日本大震災でした。当時、岩手県で政治家として活動していた代表の高橋が(社員はみんな、ひろゆきさんと呼んでいます。以下、いつものように呼ばせてください)震災で浮き彫りになった地方と都市の課題を解決するために、政治で解決できないならばビジネスで!と立ち上がったのがきっかけでした。

震災前からも課題であった地方社会の過疎、高齢化。震災は、追い討ちをかけるように東北の農村漁村を襲いました。そんな中ひろゆきさんが見つけた一つの光は、ボランティアで初めて東北に来た都市の人たちが、生産者さんたちの生き様、自然と向き合う大変な仕事を間近で見て、食べ物の価値を改めて理解するようになったこと。そして、都市の人たちもまた、被災地での活動を生産者さんに感謝され、やりがいとともに自らの価値を改めて感じることができた。被災地を助けるためにきたボランティアのはずなのに、東北の人や食、自然にふれ「元気になった」と言って帰っていく。お互いがお互いの価値を再認識し、共感し、自分たちはひとつだと感じる…。そんな光景を目の当たりにして、地方と都会の「個人」と「個人」を日常的につないでいくことができないかと、ひろゆきさんは考えたのです。

そこで、世界初の食べもの付きの情報誌「東北食べる通信」を創刊。さらに、東北以外の地域、海外を含む40か所以上で食べる通信が発刊となりました。そして、食べる通信で得たノウハウを元に、産直アプリ「ポケットマルシェ」がスタート。「誰が作っているのかわからない、誰が食べているのかわからない」という“人”を感じられないやりとりではなく、「あの人が作っている、あの人が食べている」という“人”を感じられるお買い物。いつもの生活の中に、心のやりとりが生まれる。そんな体験を私たちポケマルはたくさん積み重ねてきました。

震災から11年。
ポケマルはこれからも変わらず、たくさんの生産者さんの想いを聞き、その意思や価値を多くの人に伝え、生産者さんも消費者さんも、みんながつながって支え合う日々の実現に向けて、邁進していきます。

知ること、食べること、つながることが応援に。東北生産者をご紹介

※昨年、取材させていただいた「震災から10年の想い」の再掲載となります。

あの日、幸い津波の被害はなかったものの家の中はめちゃくちゃになり、ビニールハウスで1週間暮らした。徐々に、親戚や避難所、関わっている障害者の就労支援施設に白菜や米などを運んだ。生産力のない人に備蓄を配る。必要なものを分け合い声をかける。お年寄りが持つ農村集落の知恵と出会うことも多く、農家の強みも感じた。あれから10年。私は、食べ物を軸に人々をつなぐことに挑戦し続けてきたと思っている。

三浦隆弘さんの「名取せり」

イトミミズ、ザリガニ、サギ、作業効率を考えたら水生生物を農薬で排除したほうがずっとラクなのに、それをせず無農薬で、たくさんの生きものに囲まれた田んぼで育ったせりは、結果的においしく、切った瞬間に、わっ!と香りがたつ。特に、2,3月のせりは「バランスのよい旬盛り」旨味がどの部位にもある時期です!ぜひこの機会に味わってほしいです。

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あの日、船乗りだった僕は船の上にいた。地元が津波で大きな被害に遭っていることを知り、すぐに帰る手配をした。妻と子どもは無事、でも母の行方がわからない。地元で新たな職を見つけ、母を探し続けてあっという間に1年。母は見つからなかった。大好きだった母、自分が育った地元で、ひとの役に立つ仕事をしようと思った。今は猟師となり、地元の復興、食と命に向き合う日々を過ごしている。

兼澤幸男さんの「大槌鹿」

日本一の品質を追求する兼澤さんの鹿肉は、厳しい“兼澤ルール”によって美味しいと評判。メスは4歳、オスは3歳までの臭みが少なく柔らかい若い肉、頭か首だけを撃ち、ストレスを極限まで抑える方法。国のガイドラインでは2時間以内に内臓を抜くことが義務付けられているが兼澤ルールでは1時間以内に設定。大槌鹿をぜひお召し上がりください。

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あの日、僕はまだ東京にいて。震災をきっかけに生まれ育った相馬に帰って、農家を始めた。「何もこんな時に福島で農家しなくても」と言われることもあった。でも、地元でやりたいという思いが勝った。風評被害で厳しい時期もあったけど、援農ボランティアに支えられ、自然卵養鶏も始めることができた。今では年間50人ほどの悩みを持つ若者の受け入れを行っている。

菊地将兵さんの「ミルキーエッグ&季節のお任せ野菜」

お箸でつまめるほどの弾力を持つ、菊地さんの卵。自分が集めた自然由来の餌しか与えない。だから餌集めに1日8時間もかかる。平飼い(放し飼い)でストレスを受けず、自然に、日光を浴びて育った鶏から生まれる卵は、割った時に白身が盛り上がっていてキレイ。大野村農園の新鮮な野菜を詰め合わせて(4~5品目程度)お届けいたします!

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あの日、3mを優に超える津波が吉浜周辺を襲った。壊滅的な被害だった。どう復興していけばいいのか?試行錯誤の日々が始まった。誰かが決めた規格や価格に左右されず、自ら自信を持って消費者にお勧めできるワカメやホタテを育て、提供したい。まずは自分の浜を元気に、それから三陸の水産業全体の底上げへ。震災はつらい体験だったけれど、あの体験がなければ出会えなかった人、行動できなかったことがあると感じている。

千葉豪さんの「ほたて」

ただ大きく育てるのは簡単。世の中ではストレスをかけない「ストレスフリー」な養殖生産方法が流行っているがそんなやわなホタテはダメだ!ということでごりごりストレスを掛けて育てあげた。だいたい10個に1個しか生き残らない、鍛え抜いたスパルタ生産。

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脱サラ、就農から2年目の震災。風評に立ち向かうような米作りが始まった。サイトを作ってコツコツと米情報・日常の作業を発信する日々。徐々に福島産のお米の安全性をわかってもらえるようになった。震災後、福島にたくさんの支援があって、純粋に東北のことを思ってボランティアで動いてくれる人たちに触れて、一人ではとてもできなかったであろうことができるようになった。これからもこの地域の田んぼを守っていきたいと思う。

加藤晃司さん 絵美さんの「米(天のつぶ)」

福島県のみで栽培される新品種「天のつぶ」。福島盆地特有の気候のもと、ミネラルたっぷりの雪解け水を惜しみなく使って育てられた、優しい甘さが特徴のお米。食味はコシヒカリと同等。お米のつぶつぶ感を楽しめるのが特徴です。ベチャベチャしにくいので、チャーハンや卵かけごはんに向いています。汁物とあわせても。注文が入ってから精米してお届けします。

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他にもポケマルにはたくさんの東北生産者さんが出品しています

東北の生産者さんを応援しよう!
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