春子と迎える春

(ピンポーン)

「宅配便でーす」

ビリビリビリ……ぱかっ


あらぁ~

(まるっまるとしたきのこらしさ溢れる形……そしてきめが細かく肉厚な笠……)

見ているだけで癒やされる。なんだこの愛らしい椎茸は。


彼女の名前は春子(はるこ)。春に自然に出てくるきのこだから、春子。

他にも季節によって、「藤子」「秋子」「寒子」など色々な呼び方がされているんだって。季節によって違った味わいを感じることができるのも原木栽培ならでは。


そんな春子の出身は、栃木県矢坂市の君嶋きのこ園。


もこもこもこ。

こんな風に春になると生えてくる。


さむ~い冬の間はあまり動きたくないみたいで、ゆっくり成長するみたい。じっと冬の寒さに耐えた分だけ、美味しさがぎゅっと詰まって肉厚に育つ。なんだか人間みたいでかわいらしい。


春子を育てているのは、君嶋治樹さん。


椎茸を持つ手が優しい。春子たちの優しさは君嶋さん譲りなんだね。


春子たちはすっごく魅力的なんだけど…箱一杯の椎茸食べきれるかな?

ま、とりあえず焼いてみるか。

写真:mintさんの投稿より(2019/3/28)


というかこれってほんとにしいたけ?って疑ってしまうほど、肉同等の存在感がある。

ま、とりあえず揚げてみるか。

写真:yumimiさんの投稿より(2019/2/22)


ま、とりあえず煮てみるか。

写真:nampunさんの投稿より(2019/1/21)


ま、とりあえず…………

写真:nampunさんの投稿より(2019/2/3)


あれ、なんだかあっという間に無くなりそう(笑)

少し余った春子たちをスライスして天日干しにして、干し椎茸作りにしてみようかな。


愛らしい春子が我が家に春を運んできてくれました。なんだか今日はいい気分。


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文=日野原有紗


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