
2024年元日に発生した能登半島地震から2年が経とうとしています。徐々に復興の歩みを進めている能登の生産者さんを応援する「#能登の生産者にエール」キャンペーンがスタートしています。
「#能登の生産者にエール」キャンペーンでは、応援の気持ちとしてお買い物1件につき、100円を能登の生産者に届けます!
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今回は、そのキャンペーンの一環として、大森さん(七尾市・野菜生産者)と東井さん(穴水町・栗生産者)に震災当時の状況や現在の取り組みについてお話を伺いました。
大森さん・能登新鮮組(石川県七尾市)「ユーザーからの応援が復興の力に」

七尾市を拠点に活動する大森さん(写真左から3番目)は、中島町を中心に能登島や隣の志賀町の畑で野菜やそばを栽培しています。能登半島地震で、自宅や畑に大きな被害を受けた大森さんは、震災直後の困難な状況の中、収穫物を土付きのまま販売できるポケットマルシェへの出品を決めました。
ー震災当時の状況はどのようなものでしたか?地震のあった1月1日はお正月でしたので、金沢の実家に帰省していました。揺れを感じ、震源地が能登だと知って「まずい」と思いましたが、危険なのでその日は動かず、翌日2日に様子を見に戻りました。道中はかなりの渋滞でした。
自宅は大規模半壊扱いで、水や電気も止まりました。畑は干拓地で、ポンプで排水しないと水が溜まるのですが、停電でポンプが動かず、さらに液状化で水路も潰れてしまい、3月いっぱいまで水浸しのプール状態。植えていた作物のほとんどは収穫できませんでした。
ーその状況の中で、ポケマルにご参加いただきありがとうございます。改めて、どのような経緯だったのか教えてください。
被害が少なかった畑で大根を栽培していたのですが、断水で洗えず出荷を諦めかけていました。
石川県のポケマル生産者・西田さん(菜園生活 風来)から「ポケマルであれば土付き野菜として販売できる」と提案いただき、販売を始めました。
ー実際にポケマルに参加してみて、どのように感じましたか?
生活の立て直しが最優先でしたが、収入も必要だったので西田さんの提案は非常にありがたかったです。始めてみると、本当に多くの方に注文をいただき、とても助けられました。
—1年後にはポケマルが企画した復興応援商品「能登づくしセット」にもご協力いただきました。
震災直後だけでなく、1年経っても復興応援企画を実施いただけたのはありがたかったです。お客様からの「ごちそうさま投稿」や「また注文します」といったコメントをいただくことが、本当に励みになりました。今でも継続して20〜30回リピートしてくださっているお客様もいらっしゃいます。
—震災から2年が経とうとしています。現在の復旧状況はいかがでしょうか?
自宅はリフォーム部分だけで生活できており、畑の断水や排水問題も解消しました。一見すると通常通り作業できていますが、目に見えない地盤の傾きなどもあるので、まだ「やってみないとわからない」部分もあります。
—震災後に新しく挑戦したことや工夫はありますか?
震災で今まで働いてくれていた人が辞めてしまい人手不足が続いていましたが、現在は外国人実習生4名を受け入れたことで、できることが増えました。
—今後の目標や挑戦したいことを教えてください。

規模拡大や新しい野菜への挑戦に加え、『能登新鮮組』として若いメンバーが地域のリーダーとなり、「土地が荒れても何回でも蘇らせることができる」というメッセージを伝えていきたいです。
—ありがとうございます!最後に読者へのメッセージをお願いします。
震災直後から応援のコメントやご注文をいただき、本当に励みになりました。落ち込んでいた時期もあったので、心から感謝しています。能登の野菜は、冬にはあられや雪が降り、曇天も多いという厳しい気候条件の中で育つからこそ、野菜本来の味や旨味を強く感じられます。私たちが丹精込めて栽培した能登の野菜をぜひ味わっていただきたいです。
🥗秋の能登からお届け♪やさしい野菜セット(7種)
パワフルネギ(能登新鮮組オリジナルブランドネギ)、泥付きネギ、ジャンボニンニク、かぼちゃ、さつまいも、キャベツ、ブロッコリー、大根各種、かぶ各種、中島菜、ほうれん草などから、季節のお野菜を7品目以上箱いっぱいに入れてお届けします。
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東井さん・東井栗園(石川県穴水町)「応援していただいた皆様に恩返しするため、良い栗を作ろう」

穴水町で栗園を営む東井栗園は、約60年の歴史を誇る家族経営の観光栗園です。現場作業は三男と両親の3人が担当し、兄2人はSNSやブログなどを担当。栽培している栗は約400本で、震災で離農した近隣農家の畑も引き継いでいます。粒が大きくミネラル豊富な「能登栗」は9月中旬に最盛期を迎えました。
ー震災当時の状況を教えてください。2024年元旦、家には両親や家族合わせて12人がいました。三男は釣りに出ていて、長男は自宅から穴水町に向かっている途中で地震が起きました。
海沿いの家は危険だと思い、栗山の小屋へ避難しました。三男は2時間半かけて山に上がってきて、無事に合流できてほっとしました。1月でとても寒く、小屋では段ボールを壁に貼って防寒しましたが、全く効かず結局車中泊で夜を過ごしました。
—当時の栗園の被害と今の状況を教えてください。
栗園は山の上にあるため被害は限定的でした。倉庫や法面に地割れはありましたが軽微で済みました。
ただ、昨年は栗の収穫量が大きく減りました。栗だけでなく、梅など他の作物も収量が悪かったので、おそらく地震により地盤にストレスがかかり、生き残るため自ら実を落としていたのだと思います。おかげさまで今年の収穫量は例年並みとなる見込みです。
—地震による津波で自宅は大規模半壊になったと伺いました。特に大変だったことはありますか?

震災後は、日常生活がままならず不安に襲われる日々でしたが、栗園としては被害がほとんどなかったため、震災後も冬の間の剪定作業を毎日続けることができました。栗の木に向き合い、「今年も豊作になってほしい」と未来を思い描きながら作業をすることで、精神的に助けられたと感じています。
—震災直後にポケマルで実施した「応援企画」にご参加いただきました。この企画では、お客様に生産物の代わりにオリジナルPC壁紙を購入いただき、売上の全額を被災した生産者さんへお渡ししました。印象に残っていることがあれば、ぜひ教えてください。
めちゃくちゃ助けられました。金銭的な支援ももちろんですが、何より応援のコメントが本当に多くて、心の支えになりました。
「大変な状況の中、不安でいっぱいだと思います」「遠くからですが、早い復興とあたたかな環境をと願っています」「お体に気を付け、一つひとつ進んでいかれることを心からお祈りします」など。顔も知らない全国の方々が応援してくれているのを見て、両親と涙を流すほどでした。
ちょうど一番苦しいタイミングだったので、「恩返しのために良い栗を作ろう」と、剪定作業を続ける原動力になりました。
—ありがとうございます。今後の目標や挑戦したことがあれば教えてください。

やはり観光栗園を主軸にしたいです。お客さんが来て、「今年も来たよ」「去年買った栗がおいしかった」と言ってくれる、その喜んでくれる顔を直接見られることが、私たちが栗園を続ける理由です。今後は栗の木を増やして収穫量を増やし、より多くのお客さんに喜んでもらいたいです。
また、ポケマルを通じて遠方のファンを増やし、いつかその人たちが能登に栗拾いに来てくれるきっかけを作れたら嬉しいです。
—最後に、読者へのメッセージをお願いします。
震災から約2年経ち、能登の人たちはようやく地に足をつけて生活のリズムを取り戻してきました。復興はまだまだ先ですが、ここまで来れたのは全国各地から応援してくれた方々のおかげです。時間が経つと忘れてしまうのは当然ですが、たまにでいいので能登のことを思い出して、応援してもらえたら嬉しいです。
🌰東井栗園の能登栗
ミネラル豊富な土壌と、昼夜の寒暖差が大きい環境で育った能登栗です。収穫後に氷点下で熟成させ、甘みをギュッと引き出した熟成栗をお届けします。
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震災から2年が経ちます。復興に向けて、生産者さんたちは再び農業に向き合い、美味しい食材をお届けしたいという思いで日々頑張っています。「能登復興応援キャンペーン」を通じて、生産物を手に取り、生産者のみなさんにエールを送りませんか?あなたの応援が、能登の力になります。
>#能登の生産者にエールを
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