あなたが知っている「沖縄の味」は、まだほんの一握りかもしれない

南国特有の温暖な気候を活かして、固有の食文化を育んできた「沖縄」。そんな類稀な「食」を求めて、近年は日本人だけでなく、近隣のアジア各国からも観光客が押し寄せています。

それでも、世間に広く知られている沖縄発の食材は、まだほんの一握りなんです!ポケマルでは、個性豊かな沖縄の生産者さんが開発した「要注目」「期待」の商品を出品中。その味の魅力と、生産者さんの強いこだわりに迫りました。

 

琉球食鶏・大谷明正さん(那覇市)

 「沖縄で地鶏は俺が創るしかない!」


そう決意し、なんと養鶏経験ゼロから会社を設立。試行錯誤を繰り返し、念願だった沖縄オリジナルの「福幸地鶏」を開発しました。

すべては「挫折」の連続から始まりました。焼鳥の全国大会「やきとリンピック」に県の代表として4度出場するも、金メダルには手が届きませんでした。「地元の誇れる地鶏が必要だ」。そんな思いが、湧き上がってきました。


ちょうどその頃、修行先で沖縄唯一の鶏肉専門店が半世紀の歴史に幕を閉じることに。取引先から懇願され、店長として店を復活させると、その勢いで地鶏の開発に着手したのです。

運命の出会いは、意外なところから生まれました。地元のプロバスケットボールチームの応援を通じて、とある社長と意気投合。一緒に琉球食鶏株式会社を設立したのです!


しかし、そう甘くはありません。ハブや台風に何度も襲われ、開発は思うように進みません。心をへし折られる度に、必死で立ち上がってきました。


[食材]「福幸地鶏」生肉セット、串打ちセット、スモークチキンなど


そんな「福幸地鶏」には、沖縄独自のパワーがたっぷり詰まっています!餌は配合飼料に加え、シークワーサーアセロラ沖縄サンゴ島豆腐などを与えているそう。飼育期間は規定の2倍もかけ、平飼いで丁寧に、ゆっくりと育てています。

大胆な性格で、体格も豪快(?)な大谷さん。手がける商品も、型破りなものが多いんです!


やえやまファーム・飯島智嗣さん(石垣市)

 

鶏だけではありません。沖縄独自の「豚」を開発した人も、ポケマルに名を連ねてくれているます!島オリジナルの「南(ぱい)ぬ豚」を販売している、石垣島の「やえやまファーム」です。


サンゴ礁の美しい海と、海から注ぎ込む潮風、たっぷりと降り注ぐ太陽…南国に浮かぶ島ならではの気候を利用して、有機パイナップルなども栽培しています。「付加価値型新生農業」をテーマに、生産から加工、流通・販売まで一貫して手がける6次産業化にも取り組んでいます。


[食材]「南ぬ豚」しゃぶしゃぶ用ロース・バラ/ミニトマト


「南ぬ豚」はジューシーな赤身と、甘み豊かな脂身が最大の特徴です。その秘密は、独自のパイナップル飼料に。豚独特の臭みを軽減し、脂にはほのかな甘味が漂います。さらに、溶ける温度が市販品よりも低いため、口の中に入れた瞬間、すぐに脂がとろけるそう…


島ならではの温暖な気候は、野菜づくりにも最適な環境です!特に、太陽の光をたっぷり浴びて育った「ミニトマト」がイチオシ!自社製の米ぬかを主とする発酵・熟成肥料を使用し、完熟に近い状態で収穫することにこだわっています。


すみれ食品・天願貴さん(沖縄市)

 

病に倒れた父のリハビリ、それを支えた母の献身と、ちょっとしたアイデア…。天願さんは、そんな両親が編み出した商品を「Made in OKINAWA」ブランドとして受け継ぎ、全国に広めようと決断。「すみれ」は両親の好きな花から名付けたそうで、「やーにんじゅー」(沖縄方言で「家族」の意味)で日々、奮闘しています!


父のリハビリを兼ねて始めた「雲南百薬(おかわかめ)」の栽培。母が趣味程度に考案した、おかわかめ入りの心太(ところてん)が意外にも好評で、「ずっと沖縄にこだわった仕事をしたい」と思っていた天願さんが、ブランド化を決意したのです。市の地域ブランド推進事業に認定されるなど、今注目の食材です!


[食材]雲南百薬(おかわかめ)入り「くくるてん」


無農薬で育てたおかわかめのエキスを、心太の中に閉じ込めて作り上げた、これぞ手づくり!の一品です。

おかわかめは、カルシウムマグネシウムビタミンAなどを豊富に含むほか、抗酸化や免疫力向上作用などのある健康野菜として、さらに漢方薬膳料理にも使用されている食材として注目されています。「心」は沖縄の方言で「くくる」と言うことから、沖縄独自のモノづくりにこだわって名付けました!


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