今回取材班は、東京都三鷹市で農業を営む鴨志田さんの元へお邪魔しています。前編・中編では、完熟堆肥へのこだわりや半農半教育との出会いについてお話を伺ってきました。後半では鴨志田さんが国境を越えて挑戦をし続ける、あるミッションを徹底取材します。
都会にいながら、土に触れ、お母さんのおいしいカレーを頂き、すっかり鴨志田農園の虜になった取材班。農園から自転車で30分の場所に住む編集中川はこんなことを。
それは2袋のコーヒー豆からはじまった
\ぽよん(パソコンが立ち上がる音)/

農薬を使っていないのに、どうしてこんなにきれいな野菜ができるの?(※英語で)
この行動力こそ、鴨志田クオリティ。中学2年でラオスに渡り、大学卒業後の2年間で47都道府県・30ヶ国を渡り歩いた鴨志田さんだからこそ可能だったフットワークのよさなのでしょう。(詳しくは、中編にて)
疲弊していたネパールの土、社会

2袋のコーヒー豆でネパールと出会った鴨志田さんの人生は、その後、急激に加速していきます。
実際に鴨志田さんが現地でいくつかの畑を訪れたところ、長年化学肥料と農薬が投入し続けられたせいで、ほとんどの土が痩せ細ってしまっていたそうなのです。

ネパールの農地(鴨志田農園Facebookより)
完熟堆肥についてはこちら:完熟堆肥って何?東京ど真ん中で美味しい野菜が育つワケを農家さんに聞いてきたよ
堆肥がネパールの社会課題を解決する?

ご本人Twitterより。ネパールのごみ中間処理施設の様子
"数学と農業" 2足のわらじが納まる場所

向かって中央が鴨志田さん、左がウサさん(鴨志田さんのFacebookページより)
橋本先生の元で完熟堆肥技術を習得し、いよいよネパールで生ごみの堆肥化プロジェクトを実行しようとする鴨志田さんに、新たな壁が立ちはだかります。

ティミ市にて生ごみリサイクルシステムのプレゼンを行った(鴨志田さんtwitterより)

なにやら難しい数式が

ご本人Twitterより。2018年9月ネパールでの堆肥完成式典の様子

ご本人twitterより。鳥羽リサイクルパークのシステムを視察も兼ね、三重県鳥羽市へネパールの国会議長、ティミ市長、地区長、大学教授が表敬訪問した
*リープフロッグ(かえる跳び)現象とは:段階を踏まずに最先端の技術やサービスが広まること。
「先進国では、新たな技術やサービスが登場しても、既存サービスとの摩擦が生じる場合や、法制度の改正が必要となる場合には、普及までに一定の期間を要することがある。他方、新興国・途上国ではこのような制約が少ないことがあり、急速に新サービスが普及することが起こり得る。」
「」内引用元:令和元年版 情報通信白書 第1章 第1節 (2)新興国・途上国における変化-「リープフロッグ」の出現
鴨志田農園はネパールへの入り口だった

東京のど真ん中にある畑で、ネパールの農業発展ストーリーをきく。なんとも不思議な体験に、筆者はネパールへ小旅行したような気分になっていました。
* * *
おいしい野菜を作り、届ける。
それだけでなく、「堆肥技術」「教育者」という鴨志田さんならではの2つの武器を使って、その先の様々な課題の解決に挑戦していく。
東京のど真ん中、三鷹の閑静な住宅街に佇む鴨志田農園は、農業の新たな可能性を切り拓く入り口のような場所でした。
もしかするとネパールの学校で配られる教科書に、鴨志田さんや橋本先生の名前が載る日もそう遠くないかも……。その時はまた農園に遊びに行かせてくださ〜い!
鴨志田さんありがとうございました!
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文=日野原有紗、編集=大城実結、写真=中川葵