
我が家に王様がやってきました。
マグロの王様クロマグロ一匹分のカマ&おまけのアゴの身!! 端っこ好きのわたなべとしては、願ってもないごちそうです。
が、しかし、マグロといえばあのガタイ……。「カマってどんな大きさ? ウチの包丁で切れるの?」と思っていましたが、安心しました。
青森県野呂英樹さんのマグロのカマは、あらかじめ3等分にされた状態で届きます。
思いのほかコンパクトな発泡ケースで到着。

おおお!! ゴロゴロゴツイ!!

せっかくなので並べてみました。

比較のために500mlペットボトルを。全身だとどのくらいの大きさになるのでしょう
こんな形で王様のカマはついていたのね。
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美味しく食べるため解凍にこだわる
では早速、美味しくいただくための下準備をしましょう。
まず解凍。塩水で身の表面を洗います。塩水の濃度は海水より少し薄いくらいで。
海水の塩分濃度は約3.1%〜3.8%とされているため、水500mlにつき15g程度の塩を入れるとちょうど良い濃度の塩水が作れます。
お湯で塩を溶かして濃い目の塩水を作ってから、水にその塩水を入れるという手順で作ると、塩が溶け残ることもなく濃さも調整しやすいです。

表面の水分をキッチンペーパーでしっかり取り除いてから、ジップ付きのビニール袋へ空気を抜くようにして入れます。

氷水につけて1時間ほど置きます。

触ってみて身に弾力が感じられるくらいまで解凍できたら、キッチンペーパーで1つずつ包み、調理するまで冷蔵庫へ入れておきましょう。
王様には王道の食べ方で
これだけのボリュームがあると、あんな風にもこんな風にも……と迷うところですが、ここは王道の食べ方で行くことにします。
煮付と焼き物に決まりです。
ただ「やはり生もいってみたい」ということで、煮付にするカマとアゴの身から包丁でこそぎ取れる分だけヅケにしてみました!
こそぎとった身を、たっぷりの生姜すりおろしと共に醤油、みりん、酒少々で漬けこみます。

ヅケの分スリムになったカマとアゴの身を、刻んだ生姜を入れた煮汁へ。煮汁を煮立たせたタイミングで入れるのがポイントです。くさみが出にくくなります。
入れた途端に黄色い脂がじわっと沁み出てきます。

煮汁は水を煮立たせたところに、みりん、酒、しょうゆを入れます

一度上下を返して、赤みがなくなったら、あとは余熱で
次は焼き物です。シンプルに塩だけを振ってオーブンへ。鮮度がいいので、スパイスやハーブはなし。
オーブンのクセにもよりますが、250℃で25分程度。こんがり焼けましたよー。

つるっとほろっと身がはずれ、くさみは一切なし。しっとりした脂と旨みがぎゅっと詰まっています。

ヅケもちょうどよく出来たようです。

できあがったヅケと、とろろ、オクラ、卵をかけて漬け丼に。これおいしくないわけがない。

煮付も白髪ねぎをあしらって。

マグロの王様を食べ尽くしました。満腹!!
そして、残ったのが大きな骨の数々。これ、もったいないな……と思っていたら、「私のことをお忘れではなくって?」と足元からのぞき込む我が家の犬。
そのまま鍋に投入して、スープにしました。冷蔵庫に入れておくとゼラチン質が固まって、プルプルトロトロのジュレ状に。

完成したスープに向かって、犬まっしぐら! 意味不明な声を出しながら食べていました。

まだ? まだなの?

一心不乱(笑)
私たちの「おいしい!」を守ってくれるための努力を忘れないこと
おいしくいただいたクロマグロのカマ。
私たち日本人の食卓には欠かすことができないと言っても過言ではないマグロの王様も、そうであるがために乱獲による資源減少が問題となっています。
クロマグロは、2015年より国際的に漁獲量を規制されています。日本でも水産庁による漁獲量の制限が行われていますが、残念なことに漁獲量の未報告や無許可操業が確認されているとのこと。
参考:太平洋マグロに漁獲証明制度を導入へ 9月の福岡会議で議論|産経ニュース(2018年8月21日付), クロマグロを対象とする遊漁者・遊漁船業者の皆様へ|水産庁
今回のマグロのカマを送ってくださった野呂英樹さんは、水産資源の保護や有効な活用に取り組む漁業者の1人です。
小型のクロマグロを定置網から生きたまま外に出すという技術である「定置網に入網したクロマグロ幼魚の放流技術」の研究グループを立上げ、資源管理のための技術開発や、クロマグロのすべての部位を余すところなく活用する方法を考えるなど、その取り組みは多岐にわたります。
詳細はこちら:クロマグロ漁獲量の問題がニュースに。水産資源の保護に取り組む漁師さんからマグロを買おう
では、私たち消費者ができることは何だろうと考えます。
「クロマグロがいなくなるなら、食べなきゃいいんじゃない?」
という簡単な問題ではないはずです。私たち消費者が買わない、食べないでは漁業者の生活は成り立ちません。
資源を守り、正しく活用することを目指す漁業者から買う、というのもひとつの方法かもしれません。
そして、自分の手元に食材として来たマグロは、漁業者が命懸けで獲り、思いが込められたものだということを思い返し、大切に食べきるというのが大事。
それが、これからも美味しいマグロを食べ続けることに繋がるように思います。
1968年、北海道生まれ。設計デザイン、商品開発などに携わったのち、宣伝会議 編集・ライター養成講座 上級コース 米光クラス第7期受講。修了後ライターとして活動。現在、札幌国際芸術祭2017【大風呂敷プロジェクト】に運営サポートとして参加中。