家庭用ガスコンロでできる「炙り刺身」のレシピ

家庭用ガスコンロの直火を使った「炙り刺身」の作り方をご紹介します。また、刺身の基本の切り方:そぎ切りのコツや、できあがった炙り刺身をアレンジした「塩だれユッケ」のレシピも写真と共にご説明します。

目次

ここに目次が表示されます。

今回調理するお魚は「オナガグレ」という大きめのお魚。宮崎県でお魚の養殖業を営む結城さんから、直接購入したお魚です。


皮目が美味しいお魚とのことでしたので、炙り刺身にすることにしました。

カツオのたたき」も炙りの一種ですし、皮つきで食べても美味しい真鯛や脂に旨みがあるサバサーモンも炙りにするとコクが出て、生とは違った味わいになりますよ。


お魚が丸ごとの状態の場合は、まずはお魚を三枚におろします。

※オナガグレの捌き方は、こちらの記事でご説明しています:ちょっとウロコかたすぎるけど絶品…オナガグレの捌き方を解説!


ガスコンロで炙り刺身を作る

◆刺身を作る前に:包丁は刃が薄くよく切れるものを!

特別に刺身包丁を用意することはありませんが、できれば刃が薄いものでよく切れる状態のものを用意するとよいでしょう。切れ味の良くない包丁だと、せっかくのお魚の身が崩れてしまいます。

上が刺身包丁、下が小出刃。刺身包丁は柳の葉に似ていることから柳刃包丁とも呼ばれます。我が家の刺身包丁は刃渡り18㎝程度の小ぶりなもの。どちらの包丁も祖母の形見です。


1)串を打つ

オナガグレの1/4身分の身に串を打ちます。あれば鉄串、なければ焦げても構わない菜箸などで代用します。持ち上げた時、身がまっすぐ平らになるよう串は扇状に。


2)ガスコンロで直火であぶる

強火の炎の先に皮を直接触れさせて、焦げ目がしっかりつくよう、まんべんなく焼きます。串の持ち手は必ずふきんなどでおおい、火傷しないように注意しましょう。


3)氷水で締める

氷水は焼く前に用意しておきます。焼き目がついたら氷水にさっとくぐらせて身を締めます。


刺身の「そぎ切り」のコツ

4)そぎ切りにする

刃の真ん中より根元に近いところから皮目に包丁を手前から奥に向けて押すように(矢印の方向)スーッと入れます。

この時、包丁を魚の身に対して垂直に入れるのではなく、少し右側に寝かせるくらいの角度にします。

包丁が見やすいように写真には左手は映っていませんが、実際は包丁の左側の身に左手を添えます


この時、刃の根元が身の手前端より奥に行かないところで止めます。


ひと息に包丁を手前(矢印の方向)に引いて身を切ります。ここでのポイントは必ずひと息で切ること。

ぎこぎこと何度も包丁を動かしてはいけません。身がつぶれたり崩れたりしてしまいます。


左側に重ねて寄せていきます。


皿に盛り付けてできあがり。


盛り付ける時は、まな板の上で重ねておいた形のまま包丁の平らな部分に刺身を乗せて移動するのがコツ。

形が崩れずきれいに盛り付けられます。


炙り刺身の塩ダレユッケのレシピ

オナガグレの炙り刺身は脂も甘くしっかりとした味わいなので、ユッケにアレンジしました。


材料(2人分)
お好みのお魚の炙り刺身・・・
1/4身分
玉ねぎ・・・
1/2個分
卵黄・・・
1個分
ごま油・・・
大さじ2
塩・・・
1〜2つまみ
薬味(三つ葉、かいわれ大根、小ネギなど)・・・
お好みで


作り方
  1. 玉ねぎは繊維に沿って薄切りにして、塩で軽くもみ、15~20分くらい水にさらします。
  2. 玉ねぎの水気をしっかりしぼって器に敷きつめた上にオナガグレの炙り刺身をまるく並べ、真ん中に卵の黄身を入れます。
  3. ごま油大さじ2に塩をふたつまみほど入れ、混ぜたものを全体にかけてできあがり

三つ葉、カイワレ大根、小ねぎを刻んだものなどをお好みで


卵の黄身をからめて玉ねぎも一緒に食べます。

味が薄いようなら、塩を後づけしながら食べてください。ラー油をちょっとつけても美味しいです。


炙り刺身のポイントをおさらい

刺身の切り方で一番気をつけるのは包丁の使い方です。

  • 包丁の先など一部分を使うのではなく、刃全体を使うこと。
  • 何度も往復させるのではなく、ひと息に切ること!

これを心がけるだけで、きれいな切り口の一切れが生まれます。


自分で捌いたお魚を刺身にして食べるのはもちろん、あらかじめ捌かれた"サク"で売っている好きなお魚を刺身にできれば、自分好みの刺盛りができますね。

カルパッチョやヅケにアレンジするのも楽しいですよ。


レシピを書いた人

わたなべひろみ

北海道の美味しいものを食べ、料理上手な祖母の手元と母所有の膨大な料理レシピカードを見て育った道産子。小学生の頃から食べた料理、見た料理を自分なりのアレンジで作るのが好きで今に至る。作ること自体が好きなため、ほとんど手作りのものでムスメ2人を成人まで育てた母でもある。

関連出品

魚介類の商品をもっとみる


Magazine

あわせて読みたい