こんにちは、インターンの日野原です。
ポケマル編集部ではこれまで様々な食材を使った企画に挑戦してきましたが、失敗に終わったのは過去たったの2回。
「粘らない納豆」と「燃えるポップコーン」だけ……でした。
今回は、その伝説に「乾かないドライフルーツ」が肩を並べることになりました。
そう、今回はドライフルーツを作ってみたのです。
「わたし、自家製ドライフルーツ作れるんですよ〜」とか言えたらなんだかできる女性みたいじゃないですか? なんだかオシャレじゃないですか?
……という単純な動機から作ってみたのですが、どうもうまくいかないのです。
「オーブンにカットしたフルーツを入れるだけで、自宅で簡単ドライフルーツができるよ」
と、インターネット上にあった言葉を信じて、オーブンでドライフルーツを作ってみたら、できあがりはこんな感じ……。
命名:「ドライにはほど遠いフルーツ」
ジュクジュクしていて、乾ききっていません。
なんだか自分が想像していたドライフルーツには程遠い。どこで間違えてしまったのでしょうか……。
でも、落ち込んでいても何もはじまらない!
きっと私のように、インターネットの検索結果を信じて、オーブンでドライフルーツ作りに挑戦して、失敗した人がたくさんいるはず!
と、いうことで。
今回は「自宅で簡単で確実で間違いないドライフルーツを作る方法」を探ってみることにしました。
試行錯誤を重ねた結果、このような仕上がりに!
あの「ドライにはほど遠いフルーツ」が、どのようにしてこの「パリッとした理想的なドライフルーツ」になったのか?
確実で間違いないドライフルーツの作り方、ご査収ください!
今回使用した果物
まずはどのような経緯で、あの「ドライにはほど遠いフルーツ」が出来上がったのか振り返っていきます。
がその前に、今回使用させていただいた大事な食材のご紹介から。
ドライフルーツって「色鮮やか!」というイメージ。 でも実際果物が温まると変色してしまいがち。なので、ドライにしても綺麗な色味を保てそうな果物たちをピックアップしました。
まずは愛媛県二宮さんの甘夏。甘夏特有の酸っぱさと爽やかな甘みがくせになりそうです。
鮮やかな甘夏はみているだけで幸せな気分になります
そしてお次は、熊本県片山さんのはなよめ(桃)です。桃をドライフルーツにするのはなかなか難しそうですが、今回は頑張って挑戦してみます!
桃がおいしい季節ですね〜
おいしいそうな果物たちが揃い、きっとドライフルーツもいい感じに仕上がるんだろうなと思っていました。
しかし、冒頭でお伝えしたようにドライフルーツ作りはそう甘いものではありませんでした。
オーブンでドライフルーツをつくろうとした
インターネットで<ドライフルーツ 簡単>というキーワードを検索したところ、「オーブンで簡単にできる」という情報がたくさん見つかりました。
私は「これは楽勝にできる。あとは果物たち頑張っておくれ」と、ワクワクしながらオーブンに入れてみました。
余熱なし、110℃で60分あたためました。
その結果がこちらです。
闘いに敗れた戦士のような姿
みずっぽさは抜けているのですが、想像していたドライフルーツとは違う。それに、カットした厚さがバラバラすぎたのか、乾燥の進行具合にかなり差がでてしまいました。
(悪いのはインターネットではなく、簡単に言葉を鵜呑みにした筆者なのですけどね)
味は確かにおいしい。だって、果物自体がおいしいのだから。でもなぜか、農家さんを裏切ってしまったような気分になりました。
おいしい果物を送ってきてくれた農家さんのため、そしてドライフルーツを心待ちにしている筆者の胃袋のため、ここで諦めるわけにはいきません。
インターネットでは正解が探せない…!?
でも、オーブンでダメなら、どうしたらいいんだろう。
そこで、筆者が頼ったのは、やっぱりインターネットです。「ドライフルーツ」「手作り」というキーワードで検索をかけてみました。
懲りずに再度ネットの力に頼ろうとする筆者
すると、オーブンの他にも、「ひもの干しやフードドライヤーを使うと簡単にできる!」という検索結果がたくさん出てきました。
しかし、ポケマル編集部料理チームはオフィスにあるのものだけでなんとかおいしいものを生み出すというのを目標にして(?)挑戦しています。
ひもの干しなどというハイテクなものに頼るわけにはいきません。
私の失敗を遠目に見ていた編集の中川から「電子レンジ」という言葉が出たのを聞いて、胸騒ぎがしました。
なぜなら、以前電子レンジを使ってポップコーン作りに挑戦した際に、中川はワット数の調節を甘く見て、危うく火事を起こしかけていたことを思い出したからなのです。
関連記事:爆裂!とうもろこし!オフィスでポップコーンを作る!そして会議をする!
でも、ワット数にさえ気をつければ、もしかしたらいけるかもしれない。
もうこれが最後のチャンス。ワット数に注意を払いながら、電子レンジで再挑戦です!
電子レンジで再挑戦
オーブンの時に果物を適当にカットしてしまった反省を活かし、できるだけ均等な厚さになるように切り分けました。
甘夏は少し酸っぱいので、グラニュー糖を軽くふりかけました
桃はふにゃっとしているので、形が崩れないように優しく扱いましょう
果物を切り終えたら、500Wで1分ずつ様子をみながら温めていきます。
「1500Wとかにしたらすぐにできそうじゃない?」なんて過去の中川のように安易な考えでワット数を調整すると、危険なことになりますので注意しましょう。
1分後の様子がこちら。
果物からすごい水分が出ます
温めると果物からものすごい水分が出ます。
もったいないですが、今回はできるだけ早く乾燥させられるように、温めるたびにティッシュ or キッチンペーパーで水分を拭きとりましょう。
果物を傷つけないようにそっと
500Wで温める→出てきた水分を拭き取るという作業を6回ほど繰り返すと、こんな風に、いちばん薄く切ったものに焦げスポットができはじめました。
焦げスポットの出現がはじまったら、果物の様子を見つつ、ワット数を下げて300Wで再度1分温めましょう。
6回ほどと書きましたが、回数に関わらず焦げスポットは急に現れます。3回目の加熱以降は果物が焦げてしまわないようにしっかり観察するようにしましょう。
結果がこちらです。
厚さを均等に切り分けたので、乾燥具合はほぼ一緒になりました
まだ少し水分が残っていてふにゃふにゃ。もう少しだけ乾燥させたいので、冷蔵庫でラップをせずに保存して、さらに乾燥させることにしました。
ついに完成したよ
勤務シフトの都合で、冷蔵庫に入れてから約4日ほど経過。ついに完成です!
冷蔵庫に入れる前とは違うこのパリッと感、伝わるでしょうか
甘夏はやはり形が崩れにくく、時間が経過したあともかなり綺麗な状態のままでした。
皮の部分はカリッ果肉の部分はふにゃっです
冷蔵庫で4日乾燥させたのは少し長かったようで、セミドライを通り越してカラカラに乾いてしまいました。
長期保存しないのであれば、乾燥期間はもうすこし短くてもよいかと思います!
桃は水分が飛んで少し縮んでしまいましたが、ほどよくセミドライな仕上がりです。
透けててとってもかわいい
想像していたよりもだいぶ苦戦してしまいましたが、なんとかドライフルーツになりました!
手間をかけた分、なんだか食材に対して愛着が湧いてきます。せっかく理想のドライフルーツができたので、このわくわくを誰かにシェアしたい!!
そんなことを考えながらオフィスでそわそわしていると、挙動不審な筆者の様子に気づいた編集・中川が味見をしてくれました。
ドライフルーツのおいしい食べ方
冷凍庫にはアイス、そして筆者の手には自家製ドライフルーツ。
きっと、できる女性はこのふたつをささっとアレンジして、デザートなんか作っちゃうんだろうな。
ということで、ドライフルーツをアレンジしてみることにしました。
①バニラアイスアレンジ
まずはアイスを大きめの容器に移します。
アイスは甘いバニラ味でした。甘夏の苦味と相性よさそうです
甘夏を小さめにカットして
アイスに入れます。
甘夏の食感を残したいので、ざっくりとかき混ぜます
売り物っぽく、容器にそのまま入れます
完成!!
桃のドライフルーツはトッピングに
召し上がれ〜!
せっかくなので、ポケマル生産者さん担当のの中山に試食してもらいました。
カメラを向けると急にスローモーションに。彼、撮られ慣れています。
この表情が真実です
手作り感満載で少し不恰好だけれど、自分が作ったもので周りの人が笑顔になるととっても嬉しい気持ちになりますね。
②ヨーグルトアレンジ
せっかくなのでヨーグルトを使ったアレンジレシピにも挑戦してみました。
まずプレーンタイプのヨーグルトにお好みの量のドライフルーツを漬けていきます。
カリカリのドライフルーツたちは、やわらかいヨーグルトにきれいに刺さりますヨ
このままラップをして冷蔵庫に4時間入れます。
冷蔵庫から取り出すこんな風にふにゃふにゃに。
食べやすいように小さめにカットしたら再びヨーグルトに戻し、
全体をさっくりと混ぜます。
完成です!
余った桃はトッピングに
ん〜これはとろっとろでかなりおいしいです!
ヨーグルトに漬けたことで、ドライフルーツたちがヨーグルトの水分を吸ってみずみずしいおいしさになりました!
はじめはどうなることかと思いましたが、なんとか形になりました。
今回甘夏を送ってくださった二宮さん、桃を送ってくださった片山さん、ありがとうございました!
* * *
手作りドライフルーツ、いかがでしたでしょうか。
ちょっと食材で遊びすぎじゃない? そう思った方もいらっしゃるかもしれません。
でも、それでいいと思うのです。
「食べることを楽しむ」という言葉には、おいしく食べるということはもちろん、今回のように食材の新しい食べ方を探ってみたりと、いろいろな意味があると思うのです。
な〜んて、はじめに失敗した自分への言い訳をしてしまいましたが、これからもおいしい食材のおいしい食べ方を探っていきたいと思います。!
文=日野原有紗
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