2026年7月28日に発生した「令和8年熊本地震」から、1か月以上が経過しました。
発災直後には、倒壊した建物や寸断された道路、落果した農産物など、各地の被害が報じられましたが、そういった報道を目にする機会も徐々に減りつつあります。被災地では現在も、壊れた設備の復旧や生活インフラへの影響、農作物の生育や販売への影響など、さまざまな課題が続いている状態です。
ポケットマルシェでは今回、熊本県内で農業を営む3組の生産者さんを訪ね、地震が起きたときの状況や、その後の暮らし・生産活動への影響、そして現在についてお話を伺いました。
土砂で塞がれた「生姜釜」。収穫を前に続く不安
吉川晴記さん、ゆみさんご夫婦|熊本県宇城市

宇城市小川町で、生姜やセリを育てる吉川晴記さん、ゆみさんご夫婦。
地震発生時は、二人とも生姜畑で作業をしていました。自宅では瓦が落ち、壁に亀裂が入り、停電は約3日間続きました。
生産現場にも影響が出ています。農業用水の設備が損傷したほか、生姜を保管する「生姜釜」の一つは土砂などによって入口や内部が塞がれました。10月末から始まる生姜の収穫までに使える状態にする必要がありますが、復旧の見通しは立っていません。
さらに、停電によって灌水できなかった時期と猛暑が重なり、生姜の生育にも影響が見られています。取材時点でも自宅の屋根にはブルーシートがかかったまま。暮らしと生産の両面で、先の見えない状況が続いています。
▶【令和8年熊本地震 生産者インタビュー】土砂で塞がれた「生姜釜」、屋根はブルーシートがかかったまま。―吉川晴記さん、ゆみさんご夫婦
園地の石垣が崩落。地震は「販路」にも影響
松川武蔵さん|熊本県宇城市

ぶどうや不知火などを育てる「松川果樹園」の松川武蔵さん。
山にある不知火畑では、段々畑の石垣が各所で崩落。大きな石が収穫に使うモノレールのレールを塞ぎ、今後の作業にも影響が出る見込みです。石垣のある園地全体では、被害箇所が20〜30か所ほどにのぼる可能性があるといいます。
さらに、主要な販売先だった大型店舗が営業を停止し、ぶどうでは全体のおよそ3割を占めていた販路がストップしました。行き場を失ったぶどうなどの一部は、ポケットマルシェの「応援商品」として販売されています。
自宅周辺では長期間の断水も発生し、畑では雨不足への対応も続いています。園地の復旧だけでなく、「普通の生活」に戻るまでにも時間がかかっています。
▶【令和8年熊本地震 生産者インタビュー】園地の石垣が崩落、販路にも影響が。熊本・宇城市 果樹生産者さんの現在―松川武蔵さん
梨の約8割が落果。それでも、できることを
吉村郁哉さん、沙織さんご夫婦|熊本県八代郡氷川町

八代郡氷川町で「FRUITS GARDEN虹色」を営む吉村郁哉さん、沙織さんご夫婦。
地震が起きたのは、梨の収穫やぶどうの出荷が本格化する時期でした。園では梨の約8割が落果。予約のキャンセルや設備の損傷などにも見舞われました。
二人は、落ちてしまった梨を拾い、アイスクリームなどに加工して販売するための取り組みを始めています。
発災から時間が経つにつれ、報道や人々の関心が少なくなっていく。その先の復興をどう続けていくか。吉村さん夫妻のお話からは、被災直後だけでは見えにくい課題も浮かび上がりました。
▶【令和8年熊本地震 生産者インタビュー】梨の8割が落果。落ちた梨でアイスづくりへ―吉村郁哉さん、沙織さんご夫婦
ポケマル「応援商品」で生産者さんにエールを
ポケットマルシェでは、地震や豪雨といった自然災害で被災した生産者さんの「応援商品」の出品をお手伝いしています。
まずは現地の状況を知ること。そして、気になる商品があればページをのぞいてみること。そんなひとつひとつの選択が、生産者さんへの応援につながります。
熊本地震の「応援商品」は、こちらからご覧いただけます。
▶【令和8年熊本地震】被害を受けた生産者さんを支援 「応援商品」3種 販売スタート