半農半Xを体験!秋田で新しい働き方を試してみました!

みなさんは「半農半X」という言葉を聞いたことはありますか?🧑‍🌾
今回、秋田県 農林水産部 農山村振興課の多様な「半農半X」推進事業により、異なる企業に勤める社会人3名に新しい働き方「半農半X」に挑戦いただきましたので、その詳細についてお届けしたいと思います💪


目次

     ここに目次が表示されます。    

どんなプロジェクト?

異なる業界・年齢の社会人に「半農半X」という新しい兼業スタイルを体験いただくプロジェクトです💡
具体的には、「半農」という言葉がある通り、農山漁村に滞在し、自分の仕事を継続しながら農林漁業を組み合わせることで、どんな気持ちの変化があったのかを調査させていただきました。

今回体験いただいたのはこんな方々🖐️

  • Aさん:商社 50代後半・男性
  • Bさん:自然エネルギー関連企業 20代半ば・男性
  • Cさん:食品メーカー 30代前半・女性

半農半Xってなに?

キーワードでもある「半農半X」について、少しご紹介します。

定義の表現は様々あるかと思いますが、本記事では、
 自分の仕事を継続しながら農林漁業を組み合わせる「新しい兼業スタイル」のこと
「半農半X」と定義させていただきます。

今まで地方や農林漁業と関わりの薄かった社会人が、「半農半X」体験を通して接点を持つことで、将来的に「また行ってみたい!」「連絡をとりたい」と思い、継続的なつながりをもちたい、と感じてもらうことを目指して実施しました。


どんなプログラム?

  1. 事前にオンラインで個別面談/事前オリエンテーションを実施
  2. 現地で約1週間「半農半X」を体験
     ※秋田県由利本荘市とにかほ市の生産者にご協力いただきました!
  3. 振り返り

参加者3名にお話を聞いてみましょう!
参加を決めた理由を教えてください!

弊社では「地域課題の解決」をビジョンに掲げているが、実際の地域課題を知らないため、現地に行って学びたい!

地域の声を聞いて、生産者がどんな思いで、どんな課題を抱えているのかなど“本質的”な課題を把握したい!

食品メーカーとして食の流通には関わってきたが、生産現場とは縁遠く、「(生産)現場」をみてみたい!

どうやら皆さん「生産現場に対する関心」が高いようです。

本プログラムでは、本業・副業など様々な選択肢がありましたが、全員仕事の一環として参加されました。所属する会社に対しては、「半農半X」体験をする意義(現地視点を養い、本業に活かすこと)を説明し、説得されたそうです。実際に秋田に行って、受入生産者とどんな会話が生まれるか、楽しみです!


現地(秋田)ではどんなことをやったの?

JA秋田しんせいさんにご協力いただき、ねぎ農家(株式会社権右衛門)と由利牛の肥育農家(株式会社ゆりファーム)の二手に別れて農業を体験✨
(計4~6日間、参加者によってスケジュールや平日以外の作業希望があったため農体験への従事日数が異なります。)

  • ねぎの収穫作業、選定作業
  • 牛舎の清掃、給餌作業

1日(平日)のスケジュール例は❓

  • ある日のCさんの1日 @ ねぎ農家
  • 8:30~12:00 農業👩‍🌾 → 12:00-13:30 移動/ランチ🍽️ →13:30- 通常業務💻 @ ホテル


ぶっちゃけ、やってみてどうだった?

農業ほぼ初体験の3名に、実際に現地/地域に入って農業体験をした感想を聞いてみましょう。

・生産現場のリアルが見えた。
・地域の人と交流することで、日本の農業について自分ごととして考えるようになり、課題意識が強くなった。

・自ら体験して感じたことや教わったことが多くあり、本プログラムの参加時点での目標を達成した。
・細くて曲がったネギは、規格外で売り物にならないため、農家さんにあげたり自分たちで食べたりしてるそう。選別作業をしながら規格外の多さや、少し傷や曲がっているだけで選別の場所が変わるのにすごく驚いた。スーパーで売られていたとしても、自分は細かいキズや曲がりは気にならないなと思ったので出荷時の高い基準に驚いた。どうにかロスを減らす方法はないかなという気持ちが芽生えた。

みなさん、相当なインパクトを感じられたようですね。
今回、「新しい兼業スタイル(= 半農半X)」に挑戦いただきましたが、秋田からのリモートワークはいかがでしたか?

・ほぼ初めてのリモートワークだった。
・よかった点は、ホテルの部屋で自分の仕事に集中できたこと。また、午前中に農作業があるため、就寝・起床時間寝る時間と起きる時間が固定されたのは良かった。
・一方で、リモートワーク故のコミュニケーションの取りづらさもあった。
・普段、オフィスでは近くに上司や同僚がいるのですぐに話せるが、リモートワークの場合は、仕事内容を詳細に説明する必要があると感じた。

・慣れない場所でのリモートワークになるので、仕事の調整はもちろんだが、食事の管理や打ち合わせ場所の確保など、体調管理や仕事環境を整えることが大事。たまにホテルの清掃と打ち合わせの時間が重なることも...
・午前中の仕事内容によっては、寒い中での立ち仕事や力仕事もあるので、体力的に午後から仕事に向かえるか、しんどい日もあると感じた。

なるほど。
やはり朝から元気に体を動かすので運動不足解消になる分、慣れない仕事で想像以上に体力も使うので、午後をうまく使うためのコツが必要そうですね…!

ほかにも、実際に行って体験したからわかったことや、その後感じた変化など気づいたことがあれば教えてください!

・日本の農業に対して、自分ごと視点が強くなった。例えば、テレビ番組で畜産酪農の特集を見かけるとつい見てしまう。

・当事者意識/視点を養うことができた。短いながらも現地で経験できたことで、たくさんの課題を持ち帰ることができた。持ち帰ったものは報告書にまとめて社内でも共有したが、今後は解決に向けて、経験を通じた発展性のある発言をするように会議でも心がけている

・食品メーカーに勤めており、美味しいものを食べることも趣味なのに、生産現場を知らないことが課題としてあったので、現地に行ってリアルな情報に触れたことで課題がほぐれたし良い機会だった。個人としても会社としても良かったと思う。
・スーパーで買ったり食べるものに対して、生産現場での苦労などを意識するようになった。

また行きたいですか?
※受け入れ地域の秋田県由利本荘市、にかほ市は車がないと行きにくい場所、ということもあり、首都圏在住の場合プライベートで行くには少し気合いが必要そうな印象ですが…?

・行きたい。お世話になった受け入れ先の生産者にはまた会いたい。少し不便な場所なので2~3泊は滞在してゆっくり過ごしたい。

・夏休みに友人を連れて会いに行きたい。
・今回、地域の方と交流する中で観光地の話を聞いたり人の話を聞いたりしたので、1年後どうなってるか純粋に気になるし、成長した姿でみなさんと議論できたら嬉しい。
・東京で生きていると地域との接点が無いのと、旅行しようと思った時にどこが良いか迷う。1週間滞在して接点ができるようになると、これを積み重ねたいと思う気持ちになった。

Aさん、Bさん、Cさん、インタビューにご協力いただき、誠にありがとうございました!


最後に

いかがでしたでしょうか?

3名のお話を聞いていると、

  1. 百聞は一見に如かず
  2. 単なる旅行では生まれない関係性が生まれ、再訪意向につながる

ことが伝わってきました。

まずは実際に訪れてみる。
行って、体験したからこそわかる、農業や地域の課題を自分ごととしてとらえる視点を会得されたことがわかりました。
また、今回は観光ではなくお仕事として業務に「半農」分従事されたからこそ、生産者のもつ人の魅力や可能性を認識いただけたと感じており、再訪意向については濃淡あるものの、「あの人にまた会いたいから、会いに行く」、いわゆる「(農的な)関係人口」が生まれたのではないでしょうか。
弊社では「都市と地方を、かきまぜる。」をミッションにかかげ活動していますが、今後もこういった活動を全国の自治体の皆さんと継続し、地域に関わる人口、関係人口を増やすことに尽力していきたいと思います。

どうやら、来年もこのプロジェクトの第2弾があるらしい…?!という情報も入ってきておりますので、気になる方は弊社メルマガの購読をお願いします!笑


以上、最後までお読みいただきありがとうございました!

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