【産地訪問レポ】古代米の収穫体験をしてきました!

こんにちは!編集部のぬのいです。


間抜けな顔をしていてすみません。

ポケットマルシェらしく、もっともっと生産現場に近いところをお伝えしていきたい!ということで、編集部による訪問レポート、不定期でお届けしてまいります。

私自身は、農業や漁業・食といった分野に強いわけではないので、素人の目で、見たり・聞いたりしたことをお伝えしたいと思います。


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今回伺ったのは、東京村山市にある、オリーブパーク東京さん。

オーガニック農業に携わって44年の「文ちゃん」こと斎藤文吉さんが率いる農園です。

文ちゃん

もともとは畑作指導を行う「参農塾」の事業がメインですが、現在は今回ご紹介する古代米のほか、オーガニックイタリア野菜をメインに、栽培・販売も行っています。


新宿から30分の地に広がる自然

西武新宿線で新宿から約30分、東村山駅から少し歩いたところに、オリーブパークさんの農地はあります。

住宅街や墓地を抜けていくと、見えてきたのは広々とした田んぼ。背後には、葉が紅・黄色に染まりだした森も見えています。


この森の名前は「八国山緑地」。映画『となりのトトロ』でサツキとメイのお母さんが入院していた七国山病院は、この森の近くの病院がモデルになっています。

映画にも描かれている豊かな自然の恩恵をたっぷり受けた農地なのです。

ときどき電車が通る↑

都心から近いところにこんな地があるなんて!


こうしたアクセスのしやすさもあって、彼らの体験講座は、毎週都心からのお客様で賑わいます。

人気のある体験は、お味噌作り講座、里芋収穫と芋煮会、そしてお米の収穫体験です。



古代米

今回私が参加してきたのは、「古代米(こだいまい)」の収穫体験。


※古代米って?

古代米とは、「古代の稲の品種が持っていた特色を色濃く残した稲」(農林水産省ホームページより)で、赤米・黒米・緑米など幾つかの種類があります。

品種改良の対象にならず一部地域で栽培され続けています。


オリーブパークさんが栽培するのは古代米の中の「みどり米」という種類です。


クロロフィル葉緑素を含有するみどり米。縄文時代からの幻の米とも言われています。普通のもち米より、粘りがあり甘みが強い傾向にあります。炊飯時、一合に対し大さじ1杯程度入れるだけで、もちもちのごはんの完成です。


古代米(みどり米)の稲。殻は黒っぽい色をしている。


古代米の栽培は、通常の稲と栽培方法が大きく異なるわけではありません。

オリーブパーク東京さんの場合は、稲づくりに農薬を使用しないため、一番大事な土づくりに手間をかけ、その後はあまり手を加えない形で栽培を行っています。


収穫スタート!

収穫自体はとてもシンプル。①稲を刈る、②まとめて縛る、③はざかけにする の3工程です。


①稲を刈ります

稲を持って、

ザクザクと刈っていく


②まとめて縛る

刈った稲を、ある程度の量まとめて縛ります。


③自然乾燥させるために、稲を「はざかけ」にします

縛った稲を二俣に分けて、


竹の棒に掛けます。

なんとなく見覚えのある雰囲気になりました!


天候にもよりますが、約2週間で程よく乾燥された状態になります。


乾燥完了後は、機械にかけて脱穀をしていきます。

ちょうど、二週間前に収穫体験をした人たちが、脱穀の体験をしていました。



脱穀が完了した状態の稲。



こちらがお米。


広い田んぼのお米を全部収穫して、乾燥して、脱穀。やることはシンプルだけど、ここに至るまで時間も手間もかかります。


農薬を使用しないお米づくり

少しだけ、オリーブパークさんの栽培について紹介します。

彼らが実践するのは、米ぬかや魚粉など有機資材から作る、オリジナルの菌体肥料「スーパー文ちゃん丸(有酸素発酵肥料)」を使った野菜づくり。

スーパー文ちゃん丸↑

これが土づくりの肝。斎藤さんによれば、「肥料は、作物ではなく、畑の微生物のごはん」。そして元気な微生物が、作物のごはんを作る。だからその後は「微生物にお任せ」と言います。

もちろん野菜の畑は、雑草の除去などが必要になりますが、土づくりをしっかりする分、ある意味その後の余計な手間をかけなくても作物は元気に育っていくのだそうです。

脱穀の終わった稲は、次の年の米づくりの土台として田んぼに返すなど、循環のかたちを作っています。

自然の恵みが豊かな田んぼには、虫たちもたくさん


みどり米のお餅をいただきます!

収穫体験が終わると、みんなで、みどり米のお餅をいただきます。


今収穫したお米が、お餅になるんです。七輪で焼くお餅、体験後は美味しさもひとしおです。

ビヨーン。印象としては、普通のお餅よりは、歯切れが良く、噛みやすいので小さな子供やお年寄りにもより安心。

素朴な素材の甘みを感じられて、とっても美味しかったです!


体験を終えて

収穫体験は、シンプルなように見えて、実は重労働。今回はわずかな時間しか体験をしていませんが、それだけで身体は随分とヘトヘトに(私の体力がないだけかもしれませんが)。

これを日々こなす農家さんは素直にすごい。


ですがやっぱり、自然に触れるのはいいもの!エネルギーをたっぷりもらいました!お餅も美味しかったし。

皆さんも是非、ポケマルを通じて知った生産者の所へ、体験に行って欲しいな、と思います。


***


今回訪れたオリーブパーク東京さん。先にも紹介したオーナーの斎藤さんは、参農塾を通じてオーガニックな畑作指導のほか、「百姓『100の職業』」と題した指導なども行っています。

斎藤さんは言います。『まろやかに生きる』そういう姿勢や考え方を伝えているんだと。「まろやかに生きる」とは?私たちが百姓から学べること。次回はそんなことをお伝えしていきます。




オリーブパーク東京さんの古代米やほかの作物はこちらから購入することができます。

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