【つながるポケ○(マル)日記】ポケマルで産地直送されるのは、食べものだけじゃなかった。 ー 篠塚さんの段ボールー

※こちらではポケットマルシェ公式noteにて2022年10月に公開した記事を再掲載しています。




「子どもの頃の将来の夢は何でしたか?」
生産者さんにそう質問した時、実は、意外な答えを聞くことが多いと思うのは、私だけでしょうか?

ずっと農業や漁業を志していらっしゃったのかと思いきや、紆余曲折あって、一次産業の現場に行き着いた方にもよく出会うのです。

先日お話を聞かせていただいた篠塚政嗣さんもその一人。


僕は保育園の頃から絵描きになりたかったんですよね。
農家になるまでも、色々な仕事をしながら絵を描いていたんですけど、
今もやはり、自分にできることは絵を描くことだと思っています。



生産者さんの数だけ、独自のこだわりがある。
今回は、篠塚さんが絵を通して表現するコトについて、探っていこうと思います。


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取材時の篠塚さんと、背景にはマーフィーズファーム。


いつから、段ボールに絵を描いているかというと…
それはね、僕は農業を始めてから、
無地の段ボールをそのまま送ったことはないんじゃないかな。

絵が好きな人っていうのはね、
無地のものを見ると居ても立っても居られないんです。

だから初めに無地の段ボールを見た時、
「ちょうどいいじゃん!」って思って、
絵を描かずにはいられなかった!


篠塚さんが描く段ボール絵のインスピレーションは、七十二候から。
そのため、題材は季節の移ろいと共に月に平均5回ほどのペースで変わります。
とはいえ、発送するタイミングの七十二候によっては、絵では表現しにくいこともあるから、その時は季節の花が描かれるのだそうです。


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彼岸花、カーネーションとかは好きで、描いてて気持ちいいかな。
あと、畑の様子とかも。

最後に蓋した後の箱を並べて、描き始めるんですけどね、ついつい熱中して発送がギリギリになっちゃうこともしばしばあります。

それに、ぶっつけ本番だから、ちょっと失敗してしまった時は、本当に申し訳なくて。


失敗作であっても、きっと注文者の方も喜んでいるはず!!


そうですかね…?
確かに、以前買ってくださった方達からは、
「段ボール絵を切り取って飾ってるよ」とか、
「猫が気に入って寝床になりました」
なんていうメッセージをもらったことがありますね。
特にリピーターの方々には、楽しみにしてもらえているのかなあ..?

でも正直、今でもいつクレームになるんじゃないか、とビクビクですよ!
今のところはないですけど、
初めて注文された方だとびっくりするんじゃないかな?
かっこいいデザインでもない、手書きの絵なんかでいいのか?って、ずっと思っています。


…なるほど。確かに、ポケットマルシェにご登録してくださっている生産者さんの中には、オリジナルデザインが施された箱を使用されている方もいらっしゃいます。

しかし!!!そもそも消費者としては、手間ひまかけて育てられたお野菜だけでなく、実は、段ボールにまで生産者さんのこだわりが詰まっていると考えると、無性にキュンキュンしてしまうものでは…!?

ただの段ボールではない、ギフトボックスです!(心の声)


今度の七十二侯はね、「鴻雁来(こうがんきたる)」なんですけど、
うちの農場でも雁は滅多に見ないし、手強そうだなと思っています。

このタイミングでご注文してくださった方には、「うわ下手だな〜!」って思われちゃうかも!


え〜そんなそんな!
ますます気になります…!

そこで、なんとタイミングよく篠塚さんカメラに現れたのは、マーフィーズファームをお散歩道としているそうな野良猫さん。


そうそう、こうやって知らない猫が通ったり、
畑には色んな生物がいつも潜んでいるんですよね。

だから、絵描きにとっては、畑であればテーマに困らない。

いつか青空の下で展覧会をするっていうのもいいんじゃないかな、
とか妄想が膨らみます。



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産地直送の食物と風景が詰まった”ギフトボックス”からは、日々変わる生産現場の様子と、生産者さんのお人柄がより近く感じられるはず。


この記事を通して、生産者さんの人柄や、生産現場の裏側、そしてポケットマルシェを舞台に生まれる様々なストーリーなどに触れていただけたら幸いです。


現在篠塚さんは、ポケマルで「自然の中で好きな絵をかく」体験商品を出品しています。お野菜の出品と併せて、要チェック間違いなしです!


 

Producer

 

篠塚政嗣さん マーフィーズファーム|茨城県結城市

茨城県結城市で、スイートコーン、ナス、キャベツ、アレッタ、リーフレタス、白菜を生産している。

「僕はよく絵を描くんですが、その時に、名前が「まさし」なので、なんとなく「まーふぃ」というペンネームを名乗っていました。それをそのまま農園の名前に冠しています。」


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