沼津の海の幸を知る
沼津の海の人を知る
深い海から、深い味。
Deep-sea fish

日本一深い湾・駿河湾を有する沼津。その「底」に広がる世界には、メギス(ニギス)、メヒカリ、本エビ(ヒゲナガエビ)、 アブラボウズなど、見た目も名前もユニークな深海魚たちが暮らしています。水深数百メートルの海底で、長い年月をかけて育つ魚たちは、脂がのり、やわらかく、クセのない旨みが特長。近年では「知られざるごちそう」として、人気が高まっています。
深海魚が水揚げされるのは、沼津市内でも特に戸田(へだ)地区。湾のすぐ近くから一気に深く落ち込む地形を生かし、底引き網や刺し網によって、さまざまな深海魚が漁獲されます。朝に揚がった魚を、その日のうちに下処理・出荷する体制が整っており、鮮度の高い深海魚が食卓に届くのは、地の利と漁師の工夫の賜物です。
一見すると「食べられるの?」と思ってしまう魚でも、食べてみると驚くほどやさしい味わい。唐揚げ、煮付け、フライなど、家庭でも楽しめる調理法が豊富です。なかでも、メギスの天ぷらやアブラボウズの煮付けは、地元の食堂でも人気のメニュー。さらに、戸田などで水揚げされる本エビは、ぷりっとした身と濃厚な甘みが魅力の、知る人ぞ知る“深海のエビ”。
お刺身や塩焼きでその旨みを堪能できます。地域で愛されてきた「底のごちそう」、ぜひ沼津のお店や食卓でも味わってみてください。