ライターの宅野です。9月某日。私は、青森で農作物を収穫していました。どうしてこんなことになってしまったのか、思い返すこと数日前……。
編集中川:「青森へ取材に行くよ!」
宅野:「はい」
中川:「赤石さんのクローバー農園で福箱を作ってね」
宅野:「はい……って、ええ?」
中川:「がんばって!」
「福箱」とは、赤石さんのクローバー農園で採れた農作物が詰められた野菜セットのこと。
私も過去に1回、購入したことがあるけどアレを私が作るの?
基本インドア、ひよひよの都会っこライターの私に農作物の収穫なんてできるのか?
上手く収穫できなかったら、赤石さんに迷惑をかけるのでは?
そんな思いと戦いながら、同じく福箱づくりを体験するポケマルのエンジニア丸山、編集中川とともに、赤石さんのもとへ向かいました。
気さくすぎる赤石家
福箱づくり体験当日。緊張しながら赤石さんの自宅へ。出迎えてくれたのは赤石敦さんと父・清三さん。家の中へ通され、本日の予定が説明されるのかなと構えていた……ら。
ネイティブ津軽弁&超フレンドリーなお父さんの勢いにのまれる丸山と宅野。
お父さんにリンゴの皮の剥き方を教わる丸山
おぼつかない手つきの宅野
宅野が渡したリンゴの皮をスルスル〜と剥くお父さん。お父さんを見守る赤石さんの目も優しい。なんか、想像していた農家さんと違うぞ。
本邦初公開、赤石親子ツーショット。お父さんは親指を治療中。
そうこうしていると……
すると赤石さんの奥さまが、鶏肉の照り焼き(一口サイズ)を持って登場。と、鶏肉!?
ホントに美味い!
おにぎりの具材はめんたいこー!
編集中川に至っては、「はーおなかいっぱい。ごちそうさまでした。ああ今日はなんていい一日だったんだろう」などと、すでに取材が終わったあとの打ち上げのようなことを言っていますが、違います。取材はまだ始まっていません。
ああ、赤石さんまで……。
これが赤石さんの畑「クローバー農園」だ!
こうして、赤石家でのあまりの至れり尽くせりっぷりに気合いが入った私たちは、いよいよ赤石さんの畑である「クローバー農園」へ移動!
車を降りた瞬間見えたものは……
うおー!
岩木山!!
清々しい。それに、ビルも何もないから空が広い。こんなにキレイな景色を眺めながら農作業をするって、東京生まれ東京育ちの私には最高の贅沢のように思えます。
そうだ、農園に来た目的は福箱づくりだった。農園に来るだけで、お腹も胸もいっぱいになりかけていました(笑)。
農園を周りながら、赤石さんが作物の説明をしてくれます。
大きなほおずきみたい
丁寧に教えてくださる赤石さんと頷く宅野
キレイな見た目のハナオクラ。日本産と外国産、どっちだったかな……
ほじほじ
おおー
なんか、見たことのない農作物がたくさんあって楽しい。何より、赤石さんとお父さんが、ひとつ一つ丁寧にジョークを交えながら説明してくださるから分かりやすい!
ひよひよの都会っことしては、初めての農家訪問が赤石家で良かったのかもしれません。
福箱の中身をこの手で収穫!
ついに、福箱の内容を収穫していきます!
いきなり選ぶとなると、なかなか難しい。こんな自由な感じだとは……。
宅野が挑戦
茎の中は空洞
シャキシャキした食感が特長という空心菜。(ヨウサイとかエンサイとも呼ばれます)
ここで丸山のテンションが急に上がりました。以前食した時にものすごく美味しかったのだそうです。こんな丸山さん、はじめてみたかも(笑)。
丸山と空心菜の邂逅
赤じそも収穫。しそといえば、スーパーには申し訳程度にしか置いていないイメージです。だけど、クローバー農園では採り放題!
しそだらけ!
そして、赤石さんといえばやっぱりハックルベリー! 未熟な実にはソラニンという天然毒素が含まれているので、やわらかい熟したものを選ぶのがポイントとのことです。
参考:農林水産省ホームページ>知識があればこわくない!天然毒素 http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/naturaltoxin.html
指で挟むようにして収穫
採ったどー
大音量でラジオを流しながらハックルベリーを収穫するお父さん
お父さんのおかげで、たくさんのハックルベリーをGETすることができました。
収穫中、こんなやり取りがありました。
想像しただけで、なんだかすごい光景です。
ありのままの姿で
おもちゃ箱みたいな農園、ステキな響きだ!
福箱をこの手でつくる!
収穫を終えて赤石家に戻ると、待っていたのはメインイベントの福箱づくり。目標は封をした状態で5kg。どれだけの作物を入れることができるのでしょうか。
収穫物を前に作戦を練る。
シーラーで袋をとじる!
赤しそパックできました!
パッケージに貼る用の野菜の名前を書いたシール。
知り合いのイラストレーターさんにオリジナルキャラクターも作ってもらっています。
どうやって詰めるのが良いのだろうか……
手持ち無沙汰な編集中川はいろんな赤石さんを撮影。こちらは七福神のめでたいイラストと赤石さん。
近所の書家さんに書いてもらった七福神のめでたい書と赤石さん。
情熱大陸でインタビューに答えている風の赤石さん
最初はなかなか手が進まなかった宅野も、途中で急にスイッチが切り替わりスピードアップ! 重量オーバーをしないように重さを量りながら作業を進めて……
目測を誤り箱に入りきらなかったのでカボチャを半分にカットすることに。
ついに完成!
できたよー
チェキも撮影!
最後は封をして、
ヤマト運輸さんに託します。
無事に届きますように。お願いします!
こうして、宅野と丸山の福箱づくり体験は終了。ひよひよの都会っこでも、やればできるんだ!
赤石さん、お父さん、ありがとうございました!
おまけ
3日後、青森から戻った我が家に福箱が到着しました。最速で受け取りたかったんですが、取材日程の都合で3日後の受け取りになってしまいました。
中はどうなっているのか? ドキドキしながら開封。
真ん中にあるのは福箱完成時に撮影し箱に忍ばせておいたチェキ。思い出が蘇る
肝心の中身は……おお! なんか、大丈夫そうだ。
何品詰めたのかを改めて数えてみたら、なんと17品! よく詰め込んだな、私。
野菜室がぎゅうぎゅう
当然、いきなり全部は食べきれないので、下処理して冷凍にしたり、作り置きおかずを作ったり。最終的にこんな感じに。
○福箱食材でディナー
「赤かぶとみょうがの浅漬け」「空心菜と豚肉の炒めもの」「ネバネバ食材(ハナオクラ、オクラ、モロヘイヤ)のおひたし」「トマトソーススパゲッティ(カリフローレ付)」
○福箱食材でジャム
左からリンゴ、ハックルベリー、シュガープルーン、ほおずき
食べてみた感想はと言うと……強い!
「味が濃い」とか、「野菜そのものの旨みを楽しめる」とか、そんな言葉では表現できないくらい、それぞれの食材が存在感を主張しています!
生命力の強さなのか、野生の味なのか、理由は分かりませんがとにかく強い。再び食材の強さを味わうべく、「また福箱を注文するぞ」と心に決めた宅野なのでした。
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東京都生まれ。宣伝会議 編集・ライター養成講座32期受講。都内を中心にライターとして活動中。主な執筆ジャンルはグルメ、インテリアなど。趣味は読書と音楽鑑賞。ポルノグラフィティと推理小説があれば生きていける30代。飲食関連の仕事に関わったことがきっかけで興味がわき、今は料理や食材について勉強中。