甘柿でも渋柿でもない柿があるんです。

それは、不完全甘柿と不完全渋柿です。
「なーんだ」と思わせてしまってすみません。

福島の県北地域では、柿の樹をいたるところに見ます。桃やりんごのように柿だけの畑があるというわけではなく、他の作物の畑の端っこに数本植えてあったり、庭先に植えてあったりという具合で。なので、甘いと思って学校帰りに少し頂戴して食べたらめっちゃ渋かった!という痛い経験をした人は少なく無いんではないでしょうか。

甘柿と渋柿があることはご存知かと思うのですが、品種はもうちょっと細かく分類されます。

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▲品種名渋いですよね。柿だけに

渋柿は渋を抜いて食べます。その方法には以下のようなものがあります。

  • アルコール脱渋
  • 温湯脱渋
  • 炭酸ガス脱渋
  • 剥皮乾燥脱渋(干し柿)
  • 軟化にともなう脱渋(熟柿)
  • 凍結/解凍にともなう脱渋

干し柿の一種としてあんぽ柿があります。福島県北地域では原料に平種無か、蜂屋という品種を使うことが多く、不完全渋柿に分類されます。そのまま食べるとめちゃくちゃ渋いですが、その先に甘みを感じることができます。

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▲これは平種無。見た目では甘い品種との区別がつきません

渋柿食べたことない人には1度食べてみてほしいですね〜。
おそらく、お笑い芸人のリアクションみたいな反応になりますよ、あれは。

(2016.11.11)

Writer

福島県伊達郡桑折町

亀岡隆宏

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