海女さんに甘えんぼ…妄想膨らむ糸わかめ。

ゆらゆらとゆれるわかめたち。

風に合わせて踊っているみたい。


揺れ動くそのわかめは、小寺さんの糸わかめ。


彼らが育ったのは三重県鳥羽市。


小寺さんをはじめとした島の海女さんたちが収穫から加工まで、すべてを手作業で行っているんだって。

なんと江戸時代からずっと同じ製法を守っているんだとか。


え、ちょっとまって、江戸時代から?

そんなに昔からずっと海女さんたちの手作業でお手入れされているの?

ちょっとちょっとわかめさん、だいぶ長い間海女さんたちの優しさに甘えているじゃないですか。


海女さんたちは、そんなのびのびとした糸わかめたちの性格をしっかり理解している。

絶対に、熱湯や真水に浸したりはしない。

だからこそ、水揚げされたままの磯の香りと海の栄養素がぎゅっと詰まった、おいしい糸わかめになるんだね。


でもさ、普通のわかめって料理に入れると存在感が薄くなってしまうでしょ?

はやく食べたいけれど、糸わかめたちの良さを消してしまうんじゃないかとついつい心配してしまう。

「ねぇ、もうちょっと自己主張してもいいんだよ?」

ついそんな言葉をかけたくなってしまうほど。


でも……

あれ、この糸わかめは少し違うみたい。


だってみてこれ。

写真:yumimiさんの投稿より(2019/4/23)


ここにも。

写真:茶太郎さんの投稿より(2017/11/15)


ほらここにも。

写真:はつみんさんの投稿より(2019/1/13)


しっかりとした存在感がある。

海女さんの愛情をたっぷり受けて、自由にのびのびと育った糸わかめたちはやはり違うみたい。

いろいろな料理にするっと溶け込んでいるのに、主張し過ぎないからどんな料理にもマッチしてる。


心配する必要なんてなかった。

この糸わかめたちは、これから出会うどんな食材ともうまくやっていける気がする。きっとそうだ。


今回ご紹介した商品

小寺めぐみさんの出品をもっとみる

魚介類の出品をもっとみる


文=日野原有紗

Magazine

あわせて読みたい