新潟県燕市
阿部武由 | 小さな米農家 阿部文吉
米
【つばめ返しとは?】
「おかずのいらない」はただのキャッチコピーではありません。白飯だけでパクパクいけるコシヒカリ。
つばめ返しは私のコシヒカリのブランド名です。スーパーや魚のアメ横等から出る魚のアラやカニ殻や海藻等に米ぬか等を加え、発酵菌で発酵分解して作った有機アミノ酸肥料を燕の田んぼに返している事から「つばめ返し」と名付けました。その土づくり肥料のおかげで、甘味が強くうま味があり、しかも大粒のコシヒカリとなっています。
【米作りはもうやめよう】
米作りは儲からないしセガレは東京で所帯を持ったし農業機械を買う金もないし、もう俺の代でやめようと思って会社勤めをやめた60歳になってから始めました。しかしどうせやめるならとことんやってやめようと思いました。なので初めは全くうまくいきませんでした。まず散らばっている田んぼの場所がわからない。隣の田んぼに肥料を撒いたり、トラクターで耕したりしました。そのくせ自分で作った米は自分が値段を決めるんだと直売を始めました。しかし全く売れませんでした。焦るあまり米詐欺にひっかかり米代金を回収できず地獄を見ました。米を作っても食えない時期が3年ほど続きました。関東や関西のこだわりスーパーを雑誌やネットで調べ片っ端からサンプル米を送り電話をかけ続けました。でも飛込営業というのはうまくいかないもんですね。
【下町ロケット効果】
ある時、地元の観光センターにつばめ返しの納品に行ったら、担当の女性から「阿部さんそこ下町ロケット米を置くから阿部さんのは端っこに置いて」と言われて初めて下町ロケットが燕市でロケをおこなっていることを知りました。その頃からWebサイトやふるさと納税が馬鹿売れしてきました。しかしTV放送が終わったらピタッと止まりました。世の中に天地人現象というのがあるそうで大河ドラマやマスコミで話題になったのは長続きしないと言われていますが本当にその通りでした。
【横田切れ】
燕市小池というところは新潟県のほぼ真ん中にあり明治29年7月の横田切れで未曽有の大洪水に見舞われ全て泥の下に埋まりました。そのため「砂壌土」と呼ばれる運ばれたきた川砂と元々あった肥沃な壌土が混じりあった土地です。肥料の持ちが悪く昔は鳥またぎ米と呼ばれていました。しかし爺様や父親の代の血のにじむような努力によって今では新潟でも有数の米どころとなっています。
【おかずのいらないコシヒカリを目指して】
初めての方は「おかずのいらないコシヒカリ?」と聞くとなんて大げさなと思われます。このキャッチは私がつけたのではありません。
実際に食べられた多くのお客様が付けられたのです。正直プレッシャーになっています。そのキャッチコピーに恥じない米作りを常に心がけています。
釜の蓋を開けた時に立ち上がる甘い香り。白く艶々としてぷりっぷりっの大きな米粒。口に含んだ時に口中に広がる甘い味。二噛み、三噛みと噛み進むと口に拡がる重層的なうま味。ゴクンと喉を通って行くときの満足感。そして何より弁当・おにぎりにして冷めた時に食べてわかる美味しさ
◆阿部武由はどんな人◆
・1952年4月生まれ
・人見知りで世渡り下手
・気が弱くけんかに弱い
・夢中になるタイプだが飽きやすい
・口下手
・猪木・馬場の頃のプロレスが好き
・岡林・ともや・渡・良のフォークが好き
・圓生・小さん・米朝の落語が好き
・池波正太郎・藤沢周平の時代小説が好き
・新潟のラーメンと蕎麦が好き
・うまい日本酒がとにかく好き
・ずんぐりむっくりタイプ(太っている)
・何よりも米つくりが生きがい
・座右の銘は「稼ぐに追いつく貧乏無し」
特定商取引法に基づく表記
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