【クサネムの乱】
こんにちは!農民イシハマです。
ここ1週間ほど、田んぼの中に分け入って雑草を取っていました。こちらの田んぼは無農薬で育てていて、田植えの後に機械除草機を3回入れて、雑草を物理的に引き抜いたり埋め込んだりしました。しかし、それでも生き残った雑草が大きくなって、田んぼのあちらこちらで見られるようになりました。やはり機械だけに頼り切るのはダメなようで…😞
畦畔作り、耕し方、代掻きのやり方や回数、田植えの後の水管理など、気になる点は山ほどあります。ほとんど一からの見直しですね。ボカシ肥料なども使って土に善玉菌をもっと増やすことも考えたいです。
ところでこの田んぼで草を取る時、ある一種類の雑草に狙いを定めていました。黒い小豆のような実をつけるマメ科の雑草、「クサネム」です。クサネムの実は米粒と大きさが似ているので、コンバインや籾すり機に付いている選別装置ではなかなか取り除くことができません。
じつは去年採れたお米にはたくさん混じってしまっていたので、お米の注文を受けるたび手作業でクサネムのタネを取っていました…(写真は玄米30kgから取れたもの)。現在販売中の「あさひの夢」は除草剤を使用しているので比較的雑草のタネは入っていませんが、それでもゼロではありません。機械で精米中に時々ポロっと出てきます。見つけたら即追放です。🚨
取り除かなくても食べる上では問題ありませんが、普通の白いご飯を食べたいのに、勝手にあずきご飯みたいになってしまいます。栄養あるのかな…🤔
こちらの田んぼではここ毎年猛威を振るってます。除草に合計7日、(23時間50分)約24時間かかりました。人力にはやっぱり限界がありますね。他の田んぼでこれ以上同じことが起こったら、もう手に負えません。🤷♂️
ただ草取りのためとはいえ、田んぼに身一つで分け入ったことでいつも以上に田んぼの様子を肌で感じることができたように思います。ところどころ虫に食べられていたり、病気にかかって下の葉っぱがしおれていたり。稲の元気がないところにはコバエみたいな虫がブンブン飛んでて、その近くにクモが巣を構えていたり。🕸
本を読んだり講義を受けたりして頭の中に知識を入れてみても、実際に見てみないとやっぱりイメージが湧きません。「これがあの〇〇病か!」と実際にピンときた(つもりになれた)のは、大きな収穫です。ちなみに僕が見たのは多分「縞葉枯れ病」というもので、虫がウイルスを運んで起こる病気です。ですが、殺虫剤は使ってません。同じ田んぼで問題なく元気に育っている株もあるので、農薬以外の対抗策だって何かあるはず。
いつもはエアコンのかかったトラクターの窓から外を眺めて機械に土をかき回させるような作業ばかりしていますが、これもある意味「つるつる」な世界なのかもしれませんね。