６６歳の時、まだ元気でしたので何か続けられるものはないかと模索しておりました。その２年前に食したミカンの味に驚愕したことを思い出し、そうだ！あのミカンを自分の手で作ろうと、一念発起して唐津に移住してミカン作りを始めました。ずぶの素人でしたが、５年目になります。 “味香みかん”と名付けたのは、味と香りが優れていることと、何よりもその味香の余韻は長く口に残ります。それを素直に表したかったのです。会社名を“恵味香” megumikaにしたのは、それが天からの恵みと感じたからです。 “味香みかん”の味を一言で表現すれば、深い濃くでしょうか？　是非ご賞味ください。 現在、一つ目のチャレンジとして減農薬で栽培中です。収穫量が他の品種と比べて半分以下しか採れません。その上、病害虫にも非常に弱い品種です。この被害に遭いますと３０%という事もあります。初年度はその現実が小生の実体験です。この二つだけでも難しい品種であることは間違いありません。ですから、どなたも事業として成り立たない品種は扱いません。 それでも敢て減農薬にチャレンジするのは、小生だけです。使命感みたいなもので、所謂こだわりでしょうか？ 二つ目のチャレンジは、収穫前後を通じて、防腐剤散布やワックスがけ等は一切しません。それに、洗浄・磨き・選果といった機械通し作業も一切しません。皆様にお届けする際に箱詰めするときが、２度目の手作業です。勿論手袋をしますが、爪で傷つけない事もありますが、直接触らない方が良いと考えているからです。 三つ目のチャレンジは、２つのチャレンジとも関係しますが、除草剤の未使用です。これも経験者から見れば無謀極まりないことのようです。ミカンの種類とか栽培方法によっては、雑草そのものが生息できない状況を作り出すことも可能です。そういったことも踏まえながら、違ったった方法でも実験中です。ですから、小生の園は雑草だらけです。 こう云ったことをする理由を聞かれましても、何かで証明しているわけではありません。根拠なき確信です。でもハッキリ言える事があります。 一つ目は、長持ちするという事です。収穫してもうすぐ４カ月目になりますが、カビ・腐れ等の傷みが極端に少ないのです。 一般的には一つの大きな目的として、薬剤等を駆使して行われているところでもあるのです。 “味香みかん”は、全くその逆の方法で実現しているのです。 ２つ目は味が進化するという事です。収穫した当時も普通のミカンと比べて引けを取りませんが、収穫後の２カ月目あたりから変化します。食べ旬は、３カ月目以降に来ます。５カ月目までも続きます。 でも流石に傷みが始まりかける時期にもなってきますので、難しいところです。それと同時に見栄えが悪くなります。皮の黒変も起きてきます。ですがこの時の 味香みかん”こそが、深い濃くと長い余韻を醸し出してくれる食旬最適期でもあります。 バナナで云うところの、シュガースポットみたいなものです。 減農薬で栽培しております。