人参ジュースの原点

先日、義理の母が他界しました。
最後まで前向きな姿勢でいた義母の姿は忘れません。

病気が見つかった時には、
「手術不可能」「余命宣告」
元気いっぱいで仕事に明け暮れていたのでとても信じられませんでした。

しかしそれでも義母は完治へ前向きな姿勢を崩しませんでした。
可能性があるものはチャレンジしていました。
そして、変わらず仕事にも没頭していました。

・強めの抗がん剤の使用
・病院、医師選び
・高度医療、先進医療の適用可否
重粒子線、陽子線、ナノナイフ
ハイパーサーミア
・免疫療法の実践

今、出来ることへ常にチャレンジしていました。

そんな義母を見ていて、自分にも何か手伝えることはないか。できることはないのか。
考える日々が続きました。
始めは、ネットを通じて情報収集と病気への自己理解を強めて行きました。
しかし、それはすぐに限界が来ました。

新しい治療や名医と呼ばれる先生を探せても、すぐにそれを実行できるわけではありませんでした。病院を変えるのも、治療を変えるのも容易なことではなく、それをするためには時間が必要でした。

私にできることは、調べて伝えるだけ。

自分の無力さを痛感させられました。

それでも自分に出来ることはないか考え続けました。

そこで見つけた、自分に今できること。
それは、最高の野菜を届けること。

治療方法を調べていく中で、免疫療法というものがあるのを知りました。
簡単にいうと、細胞を元気にして病気に負けない体作りをする方法でした。
体作りの元は、食べ物です。
良い食べ物を作り、良い体を作る。
シンプルな答えに辿り着きました。

免疫療法で調べて出てきたのが「星野式ゲルソン療法」でした。
玄米食にする。塩分を控える。人工糖分はとらない。などなど、色々と食事療法としてはあったのですが、その中で、人参ジュースを毎日飲むというのがありました。

そこで、人参について調べたところ、人参のすばらしさにどんどんと引き込まれて行きました。カロテノイドの役割から効果などを知り益々人参に魅了されていきました。

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人参の魅力を簡単に語ると、
複数の栄養素が含まれていて特にベータカロテンとアルファカロテンが豊富。
たくさんの栄養を同時に取ることにより体に良い効果がたくさんある。
一番は活性酸素を抑制し体を元気に保つことができる。
近年注目されているアルファカロテンの含有量は人参がダントツでトップ。
人参が3100mcgに対して2番目に多いいんげんは150mcg。
100gの野菜を摂取するのは中々大変だが、人参はジュースにして美味しく飲めるので簡単にとることができる。

これだ。と直感しました。

そこから私の人参栽培とジュースへの道が始まりました。

■ 人参にこだわりました。
毎日飲める美味しさ、飲みやすさを求めて品種選びをしました。
美味しいと評判の品種を選りすぐり5品種の栽培をしました。
そこから飲み比べをして一番美味しい品種に絞りました。
品種選びに、作りやすさ、形のよさなど通常のプロ農家が求めるものは入っていませんでした。

■ 栽培方法にこだわりました
安全なものを食べてほしい。
私の作ったもので体を悪くするなんてことはしたくない。
安全とはなにかゼロから考えました。
農薬は不要なのか。必要なのか。使い方は?
肥料はどういったものが良いのか。
ここでも、作物の作りやすさなどは私にとって優先度の低いものでした。

私の今出している結論は「低農薬栽培」です。
人の薬と同じという考えに至っています。
人はお医者さんが薬を出します。
野菜は農家が薬を出します。
症状にあった薬を適切に処方していくのが一番良いと思っています。

■ 加工にもこだわりました。
私の手が加わっている原料だけで作る。
人参100%にこだわりました。
添加物や酸化剤、クエン酸など一切入れずに100%にこだわっています。
味を変えたければアレンジすれば良い。雑味が入ったものはアレンジもしにくい。
ストレートに作ったものをそのまま届けたい。
人参100%にこだわったので、ジュースは要冷蔵品です。
常温品でないので、売り方に苦労しています。
マルシェにも持っていきずらい。冷蔵スペースで置かせてもらえる場所が少ない。
それでも、飲んでもらう人のことを思うと、100%ジュースは譲れません。

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私の人参ジュースはもしかしたら気休めだったのかも知れません。
それでも、奇跡を本気で信じ、義母のように諦めない気持ちで人参を作りジュースにしました。

美味しいと言って飲んでくれていた義母。
もう飲んではもらえませんが、何を主体に生産して行こうか悩んでいた私に義母が教えてくれたモノ。今の気持ちを忘れずに、誰かの大切な人のために人参と人参ジュースは作り続けて行きたいと思いました。

初心忘れるべからず

ブログにて、人参ジュースの原点を残させていただきます。

 

(2016.8.30)

Writer

千葉県八街市

小山直樹

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