[農家の冬仕事] 納豆づくりへのお誘い

今年は大豆がたくさん採れたので
大好きな納豆を暇さえあれば作っています。

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稲藁には自然の中に生息している納豆菌がいます。
藁を筒にした「藁づと」の中に蒸した熱々の大豆を詰めて
保温するだけで、市販の納豆にはない、お豆の味濃い納豆が出来上がります

昔は馬や牛を飼っていたり、農作業や生活に使うため、
大切な副産物だった稲藁ですが、
今はお米を収穫する時、
稲藁もコンバインで細かく切断してしまうやり方が大半になり、
藁を手に入れる事自体が難しくなってきました。
大豆も藁も乾物で(藁、乾物って言っていいのかな?^^;)
保存がききます。

災害や何かあった時、作れる事を覚えていたら応用して作れ
貴重な栄養満点食品になりますし、
なにより
日本人のソウルフードの一つ
大好きな納豆を、自分で作れるって凄く楽しいです。
作った翌日、糸を引いた納豆を見たら、自分凄いじゃん!って
褒めてあげたくなっちゃいます。

なので、みんな納豆作ってみよう!
と言う事で、我が家流ですが、作り方を紹介します。

<材料>

稲藁と大豆のみ。
素材をそのまま使うので、特に稲藁は無農薬のものを使ってほしいです。

作り方は

①大豆を一晩水に浸けておく。

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②次の日、圧力鍋で豆が指でつぶせるくらい蒸す
(茹でてもいいですが蒸らした方が水っぽくならない気がします。)

<藁づとを作る>
藁を水で洗い泥やほこりを落とし4cmぐらいの束にし片方だけしばる。
(藁で縛ばれない時は麻紐でも)

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束ねた藁を煮て10分程度煮沸する。
(ここも茹ででもいいですが、蒸した方がよけいな水分が入らず扱いやすいです。
雑菌予防にも。)

大きい鍋がない時は、片方縛らず、折ったり曲げたりして鍋にいれてもいいし、
片方ずづ煮沸しても。

なんと!納豆菌は100度で10分加熱しても死にません

③蒸した大豆を熱いうちに藁づとを広げて入れ、
包み込むように閉じでもう片方を縛る。
(写真は両方縛ってしまいました)

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↑真ん中縛らないでいいです。

④保温する箱に入れて、
(我が家は発砲シチロール)40〜45度くらいを保って一日保温。
うちは稲藁を新聞紙に来るんで上から湯たんぽを乗せてます。

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近所のおばあちゃんは沢山作るから、電気毛布で包んでると言ってました。

⑤次の日、白く糸をひいてたら成功!
2〜3時間外気に置いてから冷蔵庫で熟成。
2〜3日熟成させると食べごろです。

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あくまで我が家のやり方で私は大雑把なので
ほかの作り方もあると思いますが、
文章をみると大変そうですが、
やってみると、とっても簡単!

2回目からは、流れもわかると、あっという間に出来てしまいます。
スーパーには◯◯の素、とか混ぜるだけ簡単!とか
手軽に美味しくご飯が作れる調味料が沢山並んでいますが、
自然にあるもので出来たご飯ほど体が喜ぶ物って
ないんじゃないかなぁって思います。

もっともっとそういうご飯を食卓に並べられるよう、知っていきたいです。
今年の風土農園はお米がなくなってしまったので、

野菜の収穫が始まるまで、
大豆と稲藁は貴重な財産です。

(2014. 3. 5)

Writer

岩手県遠野市

伊勢崎克彦

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