青森県八戸市にある私どもの畑も大雨による被害を受けました。と言いましても、他の生産者様では壊滅的な被害を被られたところもあるかと存じますが、私どものところではまだリカバー可能な範疇です。被害状況としてはピーマンが倒れたり、枝が折れたりした区画が全体のおよそ2−3割でございます。 この被害により即座に農産物の収穫が困難になることはございません。ただ、一度倒れたピーマンの樹を元のように立たせることは困難ですし、折れた枝の分収量は減少すると考えられます。 大雨そのものの被害もございますが、実は大雨の前後、長雨が続き、8月前半の日照時間は24時間でした（平年8月約150時間）。このためピーマン果実の肥大もなかなか進まない状況でございます。 私どもは支援金を頂きたいとは思いませんので、支援金をお考えの方は他の被害の大きい生産者様をお助けになってください。しかし、もしご支援いただけるのでしたら、通常通り私どもの農産物をご購入いただくことでご支援いただけたら幸いでございます。 何卒宜しくお願い申し上げます。 ▼商品概要 一般的なサイズのピーマン　1個サイズ約35〜45g （スーパーで通常売られているピーマン小袋は4−5個入りで約150g） わずかな傷があるものもございますが、腐れなどの心配がないものを発送しております。万が一傷みがあった場合のために少し多めに梱包し発送しております。全体的な傷みがある場合は到着から２日以内にご連絡ください。 ▼品種・味の特徴 ピクシーという品種ですが、他の品種と比べピーマン特有の苦味成分（クエルシトリンというポリフェノールの一種で渋みの成分、メトキシピラジンという青臭い香気成分が加わることで苦味と認識される）が少ないことが報告されています。またピクシーを栽培している地域は全国的に珍しいので、ぜひピーマン好きの方は他地域の他の品種と食べ比べてみて下さい。 ▼栽培/生産方法、こだわり 良い作物を作ろうと努力している農家はみなさん土づくりの中で土の微生物が大事だと言います。私も全くその通りだと思っており、緑肥を活用したり、有機肥料を使うことで微生物のエサとなる有機物を供給し微生物が活性化する環境を作る努力をしております。 しかし微生物は目に見えませんし、変化に気づくには長い時間が必要です。 目に見えないもの、それも大事なことですが、私はいま目の前にさまざまな生き物がいる状況を嬉しく思います。もちろん農家なので害虫より益虫を見るとテンション上がります（笑）。私が仲間だと思う生き物は蜘蛛、テントウムシ、カエル、ヒラタアブなどです。もちろん益虫がいるということは益虫のエサである害虫もセットでそこにいるということなのですが、できるだけ彼ら（益虫）に影響が出ないように、有機農薬のボルドー液とBT剤と呼ばれるものを中心に、化学農薬をどうしても使わなくてはいけない場合も食害した害虫のみに効果を発揮する農薬を選択し、畑の生態系ができるだけ壊れないように、結果的に農薬使用が少なくて済むように気を遣っています。もちろん草取りも手作業です汗 青森県特別栽培認証を取得しており、節減対象農薬５割以上減、化学肥料５割以上減にて栽培しております。八戸市内のピーマン農家で特別栽培認証を取得しているのは私共のみです。今後、私共の農薬、化学肥料削減の取り組みが地域に広がっていくことを願います。 農薬使用状況はこちらhttps://note.com/nanbur_grapples/n/nc095feb61a5f ▼産地の特徴 青森県八戸市は青森県の右下、岩手県との県境にあります。 夏はオホーツク海から吹く通称「やませ」の影響で冷涼な気候が特徴です。影響が大きすぎると冷夏になり農作物が大打撃を受けることも・・・。 夏野菜の代表ピーマンといえど30℃以上の高温は苦手です。そのため八戸は夏のピーマン産地として注目されています。

2022年8月17日追記

被害状況の追記ですが、8月９日以降も断続的に続く大雨長雨の影響で、一部地下水が湧き出すエリアがあり、晴れが来ないのでそこの水がなかなか抜けるタイミングがなく、根腐れを起こしはじめました。 約７００株に影響が出ると思われます。