伊豆の名産品でもある『本わさび』 伊豆に来た事のある人ならば、必ずお土産コーナーにわさび関連の商品を目にした事はあるでしょう。 だって特産品、名産品でもありますからね。 それはそうですよね。 、、、だが待った。 畑わさび？畑なのにわさび？畑に植えるの？わさび菜とは何が違うの？水が無くてもわさびなの？どういう事？ とお思いのプチパニックになっているそこのあなた。 当然ですよね。 通常市販されている本わさびと言えば、あの、すりおろすタイプのわさびですね。近年の世界の日本食ブームにより本わさびの値段は上がるばかりですね。真っ先にイメージしたそのフォルムの本わさびで間違い無いです。 しかし。 “わさび菜”は“からし菜”の突然変異種であり、「アブラナ科アブラナ属セイヨウカラシナ種」の植物ですね。 九州の在来品種でもあります。 じゃあ、この畑わさびって？ 分類からいうと「アブラナ科ワサビ属ワサビ種」の植物。 （もうこの時点で勘のいい方は気がつくはず） ちなみに、よく加工品やチューブワサビ、わさび粉などに使われるわさび、セイヨウワサビ（別名ホースラディッシュ）。こちらは「アブラナ科セイヨウワサビ属セイヨウワサビ種」の植物。本わさびとも、わさび菜ともまた違う植物ですね。 簡単に言うと。 皆さんが思い浮かべる“あの”本わさびは「アブラナ科ワサビ属ワサビ種」の植物です。（おやっ？） 事実、水が無ければ本わさびは出来ないというのは違います。 水田で栽培される普通のお米が“水稲”と呼ばれ、今やめったに見かけなくなった畑に植えるお米“陸稲（おかぼ）”があるように。 そう、ここまで来たらもうお分かりだと思います。 畑わさびとは、栽培方法と栽培場所が異なるだけで、まごう事なき“日本原産”のあの『本わさび』なんですね。（実際に同じ苗を沢に植えると通常の本わさびに成長致します） 市販のお茶漬けや、わさび漬け商品などに含まれるシャキシャキした歯ごたえのあの茎が、この畑わさびの茎を刻んだものなんですね(^-^)葉を使った天ぷらなどもありますよね。 そんな畑わさびなのですが、名産の傍ら、そもそもの栽培者が少なすぎて（高齢化も相まって今後もさらに減少）伊豆半島民ですらその存在は知らない人の方がほとんど。 未だに近隣の人に何を作っているのかと尋ねられ、どう説明しても「え？水も無いのにわさび？この人大丈夫か？笑」と変な目で見られる事は絶えないくらいです。笑 そんな、伊豆の特産物であるのにも関わらず滅びゆく隠れ名産のこの『畑わさび』。 生まれた地である伊豆に帰ってきた若者がそれを途絶えさせまいとしっかりと引き継いでおります。熱海市では栽培は“初”との事で、期待とプレッシャーの二重苦の上に成り立ってます笑 しかし、それでも栽培をしているのは、周りからは変な目で見られようとも、それには確かな引き継ぐ『本当の価値』があると感じているからなのです。まだ規模はわずかではありますが、決して途絶えさせてはならぬと本能が言っているんですね。 私の前職の農業法人勤務時代に、たまたま栽培依頼がきて、たまたま私が栽培担当になって、たまたま伊豆に帰って来ざるを得ない状況になって、引き続き栽培をしているっていう、“たまたま”の拙いご縁ではあるのですが。 そこに不思議と魂が宿ったんです。 そんな不思議なご縁の本わさび（畑わさび）です。 肥料は米ぬかと菜種かすのみを使用。 農薬も一切不使用。 茎を刻んでわさび漬けや醤油漬けに、わさびの風味を足したサラダに、お料理にちょっとしたわさびの風味付けに、シャキシャキの食感を活かした普通の本わさびとは少し変わった使い方にも、お酒のおつまみや、薬味、ご飯のお供にも。 通常の塩で揉み、80℃のお湯にさっと晒して辛味を引き出す工程もさる事ながら、まずは一度、生でも味わって頂きたく。噛むほどに細胞が壊れ染み出してくる辛味成分、そこには生だからこそ感じる天然の甘みが確かにあります。 市販のチューブのわさびと、この畑わさび、そして葉では、香りの立ち方がまったく異なります。普段とはちょっと違った本格的な料理を試してみようかなとお考えの方、是非一度お試し下さいませ。 【ご注意】 余りに酷い葉の虫食い穴や、お届けする箱のサイズの関係で、上部の葉を何枚か切り落としてのお届けの場合がございます。ご了承下さいませ。 日持ちを考慮し、土を水で洗い落としたひげ根を付けたままでお届け致します。ひげ根ももちろんお召し上がり頂けます(^-^)