德冨敦信 | ぶどう庭園德冨

岡山県南西部の旧山陽道宿場町の矢掛町でぶどう農家をしています。 Iターンでこの町に居住し、矢掛町を果樹園目線から紹介しますと、果樹に適してほとんど雨が降らず、適度な昼夜の寒暖差もあり、住みやすさでいうと何より町民の方々から温かさをいただいています。 このような良い環境で仕事に従事させていただき、少しでも感謝を矢掛町に恩返しし、矢掛町やひいては岡山県に貢献出来る一人となりたいという気持ちで仕事に従事しています。 当園の特徴 1.根域制限栽培 当園最大の特徴はぶどうを根域制限で栽培しており、これは全国でもご限られた農法で、地植えするぶどうと差別化を図りさらに画一的に管理できると思っています。 ぶどうの根を一定の区域で管理し、そこに決められた時間、決められた量の施肥や潅水を供給すれば、適切な成育でお客様にどれも同じ品質のものを地植えと比べてより多く提供できると考えています。毎日1日20回に分けて地下で濾過された水を汲み上げて潅水しています。この20回の潅水は根が酸素を呼吸する大きな役割を果たしています。 また、その区域内の土壌は浄水過程で生まれる天然の養分を含み、また保水性と通気性にすぐれた土と、そこに当園で完熟させた牛糞堆肥混ぜたブレンドさせたものを使用し、通気性と排水性、また保水性と保肥力をバランスよく調整しています。 例えば有名果樹販売店の千疋屋さんでは、どの果物を食べても見た目だけでなくどの味も一流ですが、私がそれを例えるのはおこがましいことですが当園ではそういったどれを食べても喜んでいただけるという品質を目指しています。 *植え替えしていますが一部慣行農法の露地植え品種があります 2.店頭で見かけない品種 当園は通常百貨店やスーパーではあまり見かけない品種に力を入れています。流通上一般的な直接販売店は、一定の量を確保するため各県が力を入れる生産量の多い品種が出回っています。しかしながらそういった品種ではないぶどうの品種はむしろ出回っている品種よりも多く、個々の食味は違えど同様に美味しいにもかかわらず流通量の少ない品種が数多くあります。 当園ではそういったぶどうにフォーカスし、お客様の幸せに少しでもプラスできるぶどうを供給していきます。 3.新鮮品質 果物は追熟するものもありますが、ぶどうで追熟するものは勉強不足なところもありますが一般的に流通している品種では見聞したことがなく、取り扱いのある品種もそのような部類と認識しています。 したがって摘みたてが一番美味しく、経過とともにエイジングしていきます。 当園ではお客様により喜んでいただけますように、収穫は限りなく出荷直前に行い、少しでもエイジングが遅れるよう工夫し、「新鮮で美味しい」をお届けできるよう知恵を絞っています。