宮崎県宮崎市
大田原尊之 | CAPs
カカオ、ニンジン、大根、豚肉
CAPsは、宮崎でそれぞれ異なる農業に取り組む、
宮崎カカオ、AKASAKA farm、Pioneer Porkの3農家の集まりです。
名前の由来は、それぞれの頭文字。
Cacao / Akasaka / Pioneer = CAPs
複数形になっているのは多くの仲間たちを意味しています。
私たちは、国産カカオ、自然栽培の農産物、放牧養豚と、まったく異なるものを育てています。
育てている作物も、農場の風景も、仕事の内容も違います。
けれど、3者には共通していることがあります。
それは、自分たちがつくったものだけではなく、
「なぜこれをつくっているのか」「どんな場所で、どんなことを考えながら農業をしているのか」まで届けたいという思いです。
スーパーやレストランで食材を見ただけでは、その食材がどんな場所から来たのか、生産者がどんな人なのかまでは、なかなか分かりません。
でも、実際に農場を歩いてみる。
土に触れてみる。
豚が暮らしている場所を見る。
カカオが木になっている姿を見る。
そして、作った農家本人と話しながら、その食材を食べてみる。
そうすると、普段何気なく食べていた一皿の見え方が少し変わります。
私たちは、そんな時間をつくりたいと考えています。
CAPsが届けたいのは、単なる「農業体験」ではありません。
農業を見て、知って、食べて、そして生産者と話すことで、
「この食べ物は、こうやって生まれていたんだ」
と感じてもらえる一日を過ごしてもらえると思っております。
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宮崎カカオ|宮崎で育てる、国産カカオ
チョコレートの原料である「カカオ」。
多くの人にとって、カカオと聞いて思い浮かぶのは、海外の熱帯地域かもしれません。
宮崎カカオでは、そのカカオを宮崎で育てています。
カカオの木に実る、色鮮やかなカカオポッド。
その中にあるカカオ豆。
そして、そこからチョコレートになるまでの長い工程。
普段チョコレートを食べていても、カカオそのものを見る機会はほとんどありません。
農園を訪れると、「チョコレートの原料って、こんな植物だったんだ」と驚く方も少なくありません。
宮崎カカオでは、カカオを栽培するだけではなく、カカオという植物そのものの面白さや、チョコレートになる工程までも伝えることを大切にしています。
CAPsの体験では、実際に農園を見ながらカカオについて知り、時期や内容に応じて、カカオ豆に触れたり、チョコレートづくりにつながる工程を体験したりします。
カカオ豆の皮をむく。
香りを確かめる。
加工の工程を見る。
そして最後に、カカオを味わう。
「チョコレート(カカオ)を食べる」という日常的な行為の背景に、農業があることを実感できる場所です。
カカオ農園で過ごす時間は、CAPsの一日の最後にゆっくりと食や農業について振り返る時間にもなります。
畑を歩き、豚を見て、食事をしたあとに、カカオやチョコレートを囲んで生産者と話す。
そんな時間も、この体験の大切な一部です。
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AKASAKA farm|自然と向き合いながら育てる農産物
AKASAKA farmでは、自然栽培という方法で、季節に合わせてさまざまな農産物を育てています。
畑では、季節によって景色が大きく変わります。
ある時期には大根が並び、ある時期には野菜の収穫があり、また別の季節には次の作物を育てるための準備が進んでいます。
農業は、一年中同じ仕事をしているわけではありません。
種をまく日があり、育てる時間があり、収穫する瞬間があります。
天候によって予定が変わることもあれば、思うように育たないこともあります。
だからこそCAPsでは、決められた体験メニューを一年中繰り返すのではなく、「その日に畑で起きていること」そのものを体験してもらうことを大切にしています。
時期によっては野菜の収穫。
間引きや畑仕事。
大根に関わる作業。
季節ごとに、その時だからこそできる農作業があります。
そしてAKASAKA farmは、農業体験だけでなく、CAPsの「食」の中心となる場所でもあります。
畑で育った野菜と、Pioneer Porkの放牧和豚。
そこに地域の食材を組み合わせて、みんなで食卓を囲む。
冬には、日本農業遺産でもある大根やぐらが並ぶ農村らしい風景の中で食事を楽しむことも考えています。
農場で食べるということは、単に外で食事をするということではありません。
少し前まで畑にあった野菜。
農家が育てた食材。
そして、目の前にいるその農家。
それらが一つの食卓につながります。
「どこでつくられたか分かる」ではなく、
「さっき自分がいた場所でつくられていた」
という距離感で食事をする。
それが、CAPsで大切にしたい食体験です。
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Pioneer Pork|豚が豚らしく過ごせる場所をつくる
Pioneer Porkは、宮崎市田野町で放牧養豚を行っています。
考え方の原点にあるのは、
「のびのび育った豚は、おいしい。」
という、とてもシンプルな考えです。
放牧場では、豚たちが走り回り、鼻で土を掘り、暑い日には泥浴びをし、木陰を見つけて休んでいます。人から見れば何気ない行動でも、豚にとってはどれも大切なものです。
できるだけ行動を制限せず、豚が豚らしく過ごせる環境をつくる。
Pioneer Porkでは、そんな飼い方を大切にしています。
こだわっているのは、飼育環境だけではありません。
代表の有方は、大学時代に動物生理栄養学を学び、豚の飼料について研究していました。その経験を生かし、現在は宮崎県内で規格外となったサツマイモなどを活用しながら、自ら飼料を配合しています。
品種選びにもこだわりがあります。
効率や肥育速度だけを追うのではなく、重視しているのは肉質です。
目指しているのは、脂には甘みがあり、赤身にはしっかりと旨味がある豚肉。
CAPsの体験では、実際に放牧場へ入り、豚たちがどんな場所で、どんなふうに暮らしているのかを見てもらいます。
「豚は何を食べているんだろう」
「どうして泥浴びをするのか」
「一般的な養豚とは何が違うのか」
「出荷まで、どれくらい時間をかけて育てるのか」
豚を目の前にすると、普段豚肉を食べるだけでは思い浮かばなかった疑問が、自然と出てきます。
そして、放牧場を見たあとに、その豚肉を食べる。
さっきまで目の前を歩いていた豚たちの環境や、そこにかけている時間を知ったうえで口にすると、同じ豚肉でも少し見え方が変わってくる。
Pioneer Porkで体験してほしいのは、そんな「育てる場所」と「食べること」がつながる瞬間です。
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3つの農場をめぐり、「食べる」までを一つにつなぐ
CAPsの体験では、3つの農場をめぐりながら、一日を通して宮崎の農と食に触れていきます。
ただし、決められた観光施設を順番に回るようなツアーを目指しているわけではありません。
畑では、その日に行われている農作業があります。
放牧場では、豚たちがその日の天候に合わせて自由に過ごしています。
カカオ農園でも、植物の状態や季節によって見える景色は変わります。
だからCAPsでは、その日の農場で起きていることも含めて楽しんでもらいたいと考えています。
例えば、
AKASAKA farmで畑を歩き、季節の農作業を体験する。
Pioneer Porkで放牧されている豚を見る。
昼には、放牧豚と自然栽培の野菜を囲んで、生産者と一緒に食事をする。
そして宮崎カカオで、カカオが育つ農園を見て、チョコレートの製造に触れる。
一日の中で、
「育てる」
「見る」
「知る」
「食べる」
「話す」
をつなげていきます。
季節によって、大根の収穫になることもあれば、別の農作業になることもあります。
食事も、寒い季節には放牧和豚のしゃぶしゃぶ、時期によっては屋外での食事など、その季節に合った形を考えています。
農業は季節によって変わるものだからこそ、CAPsの体験も完成された一つの型に固定するのではなく、農場と一緒に変化していきます。
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一番体験してほしいのは、「生産者との時間」
なぜこの農業を始めたのか。
うまくいかなかったことは何か。
今どんなことに挑戦しているのか。
これから何をつくっていきたいのか。
普段の買い物では、農家本人からそんな話を聞く機会はほとんどありません。
CAPsでは、生産者が説明だけをして次の場所へ移動するのではなく、一緒に歩き、一緒に食べ、ゆっくり話せる時間をつくりたいと思っています。
農業には、きれいな部分だけではなく、失敗や悩みもあります。
天候に左右されること。
思ったように作物が育たないこと。
予想もしないハプニング。
それでも、それぞれが自分の農業を続けています。
そんな現場をそのまま知ってもらうことも、CAPsだからできる体験だと思っています。
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「人を知ると、食べ物の味が変わる。」
私たちが目指しているのは、ツアーに参加して、その日だけ楽しかったと言ってもらうことだけではありません。
宮崎から帰ったあと、
チョコレートを見た時に、宮崎カカオの農園を思い出す。
野菜を食べた時に、AKASAKA farmの畑を思い出す。
豚肉を食べた時に、Pioneer Porkの放牧場を思い出す。
そして、
「また宮崎に行きたい」
「またあの人たちに会いたい」
「今度は商品を買ってみよう」
「友達にも紹介したい」
そんな関係が少しずつ続いていくことを目指しています。
私たちがつくりたいのは、観光客と生産者という一度きりの関係ではありません。
農業をきっかけに宮崎を知り、人を知り、また訪れたくなる。
そんな「関係人口」が増えていくことが、地域の農業を続けていく力にもなると考えています。
宮崎には海もあります。
観光地もあります。
おいしい食べ物もたくさんあります。
その中でCAPsが案内したいのは、もう少し生産現場に近い宮崎です。
畑があり、豚がいて、カカオが育っている。
そこで働いている人がいる。
そして、その人たちと一緒に食卓を囲む。
特別な観光施設ではなく、私たちが普段働いている場所そのものを舞台にした体験です。
3つの異なる農業をめぐることで、一つの食材だけでは見えなかった宮崎の農と食の姿が見えてきます。
ぜひ農場に来て、私たちと話してみてください。
きっと、帰る頃にはいつもの食べ物が少し違って見えるはずです。
人を知ると、食べ物の味が変わる。
それが、CAPsが届けたい体験です。
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