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横山拓也

福井県小浜市

横山拓也 | 田烏水産株式会社

若狭姫ぶり&小浜よっぱらいサバ(現在研究育成中)

【皆様に愛された『小浜よっぱらいサバ』】  田烏水産株式会社の代表を務める、横山拓也といいます。    私たちは、福井県小浜市の田烏という漁村で、『小浜よっぱらいサバ』と命名したサバを、京都の酒蔵で醸された吟醸酒の酒粕を餌にして育てていました。  素材そのまま、お刺身で召し上がっていただく、我が子のように愛しいサバたち…でした。    2020年のコロナ禍の端緒の頃、ポケットマルシェを通じて皆さまにも召し上がっていただいたことは、幸せな想い出です。 【あらためて自己紹介】  私は、元々地元の人間ではなく、漁師でもありませんでした。  出身は、兵庫県尼崎市。海はありますが、残念ながら味噌汁色です。  最初の職業はキリスト教会の牧師(これは終身なので今でもそう)でしたが、いろいろありまして、バイオテクノロジーの世界に入り、徳島大学大学院博士後期課程(社会人D)に入学し直しまして、主に酵母の研究に取り組み、博士課程を修了いたしました。  そういう私が、2016年、「福井県小浜市で酒粕を餌にしてサバを養殖する計画があるので、餌の研究で助言してくれないか」と請われたのをきっかけに、小浜にやってきました。  酒粕は、お米から酵母の働きで作られるものなので、私に白羽の矢が当たったというわけです。  そこで、小浜田烏のどこまでも碧い海と、行われているサバ養殖そのものに一瞬で魅せられ、餌の研究にとどまらず養殖の仕事自体に「見習い」として入門し、住民票も移して田烏住民となりました。  そこで、ずっと養殖の実務を担ってきた田烏の漁業者と共に、新しい会社を興そうということになり、社長を拝命することになったのです。  俗にいう、Iターン起業と言えるかもしれません。 【小浜よっぱらいサバと、全国の養殖サバの今】  2020年初頭からのコロナ禍の中、飲食店での需要が制限されつつも、私たちの小浜よっぱらいサバ、また全国のサバ養殖仲間たちのブランドも、活路を見出すべく奮闘していました。  そのさなか、特に日本海沿岸諸地域では、年を追うごとに夏の海水温の上昇が異常に加速し、サバの生育に大きな障害をもたらしました。  小浜よっぱらいサバも、高海水温のため2020年には約4,300尾が死んでしまいました。  続く2021年、2022年は、魚体への栄養強化や現場での対策の結果、ほぼ死なせることもなく過ぎましたが、その間も夏季の高海水温化は漸進的に進み、2023年には対策も及ばず再び3190尾を死なせるに至りました。  その間、他の養殖業者さまが沈黙を守る中、私だけが養殖サバの大量死発生をメディアなどを通じて発信し続け、結果として、2023年のユーキャン新語・流行語大賞にて「地球沸騰化」という言葉で授賞するということもありました(プロフィールの私の写真はその時のものです)。  なぜ、多くの養殖業者たちは沈黙を貫くのでしょうか。それは、漁業者よりもその下流のセクター、すなわち市場、仲卸、小売業者といった皆さまのほうが立場が強く、魚を死なせたということだけが切り取られて悪評が立つと、事業に支障が生じるからです。  それは、軽々に非難することのできない切実な事情です。  しかし、誰も何も語らなければ、今、特に日本海の漁業現場で起こっていることが、多くの方々に知られないままになってしまいます。    また、日本沿岸の高海水温化と共に(おそらくそれと連動して)、天然のサバの漁獲が著しく減少してまいりました。  統計によると、2021年の漁獲高に対し2022年は約半分にまで落ち込んでいます。  長らく、よりたくさんの漁獲枠を求める漁協などに忖度し、サバの資源量に対して楽観的だった水産庁や水産研究・教育機構も、今年度に入りようやく天然のサバの資源が危ういことを認めました。  そういった中、私たちは、今までのように天然で漁獲されたサバを大きく育てる、いわゆる畜養では、サバ養殖はもう続けていけないという現実を受け入れざるを得なかったのです。 【諦めない「さばイバル・プロジェクト」の設立】  それでは、「もうアカンやめます💦」と言うしかないのでしょうか。  いえ、私たちは諦めません。  今まで通りの畜養での持続が困難であれば、卵から孵化させて成魚になるまで育てる、完全養殖の実用化を目指そうと決意しました。  サバでは、完全養殖自体は成功しています。しかし、美味しいサバを安定的に生産し、採算が採れるところまでには到達していません。いわゆる、産業的な実用化はこれからの目標です。  その研究を成功させるには、産・学・官が連携し、ひとつのチームとして臨むことが必要でした。  そこで私は、2023年年12月1日、まず研究チームを結成しマネジメントしていくための会社「株式会社わかさかな」を設立しました。その会社の社長は、福井県立大学名誉教授の青海忠久、私はCOOを務めます。  そして2024年4月、わかさかながまとめ役となり、養殖生産者である田烏水産、福井県立大学海洋生物資源学部先端増養殖科学科、ふくい水産振興センター(福井県水産試験場)が連携して、サバ完全養殖実用化のためのチーム、「さばイバル・プロジェクト」が誕生しました。  完全養殖の研究は、畜肉などではお馴染みの、品種改良からです。   比較的大きな、高温にも強いサバのお父さんサバとお母さんを交配させて、大きく、夏の高海水温にも耐え得るサバ家系を生み出していきます。  続いて、赤ちゃんの頃の飼育環境(陸上養殖設備)、栄養補給、海に出した後の餌の内容と与え方など、様々な研究課題に取り組みます。  そして、5ヶ年の計画で、必ず、完全養殖で「小浜よっぱらいサバ」を実用化し、再び皆さまにお届けいたします。 (それまでに、途中の成果をご評価いただくため、年次でモニター販売も行っていきます) 【「若狭姫ぶり」販売について】  そのような状況の中、私たちは、近隣の漁師と大手仲買さまなどのご協力を得て、ブリの養殖生産を受託し、実際に育てています。  今回、研究資金のためにとのご厚意により、そのブリを3本限定で、ポケットマルシェにて販売させていただくことになりました。 1.重さ  8~10㎏。 一番脂が乗り、強烈な旨味があり、一方でしっかりした歯応えがあります。  さらに、若狭湾の澄み切った海で育っていますので、臭みがなく、爽やかな風味を味わっていただけます。 2.餌  餌メーカー製の配合飼料ではありません。  福井県小浜市の名産品に、「小鯛の笹漬け」というものがあります。手のひらサイズのレンコ鯛の身をスライスし、木の樽に漬け込んだもので、お酒のおつまみとして大人気です。  その製造時に出る、頭の部分を、ブリに食べさせています。  これには理由があります。  あらかじめ成分分析をしたところ、ブリの成長に必要な栄養を研究し尽くして配合したメーカーの餌と比べて、同じように理想的な割合であることがわかりました。DHA、EPAなど、魚にも人間の健康にも良い不飽和脂肪酸は、より多く含まれていました。  さらに同じ重量で比較すると、全ての栄養分が高い傾向にありました。  また、イワシなど他の生の餌と違い、臭みがありません。  そして、名産品の製造時に出たアラ(廃棄部分)の有効利用であり、SDGs的としても意義があると考えました。  その餌に、出荷直前には、小浜よっぱらいサバに与えているのと同じ、酒粕も加えています。  京都の老舗酒蔵松井酒造株式会社で醸造された純米酒の、素晴らしい吟醸香が漂う酒粕です。   3.販売のかたち  1本を4ブロックに分け、真空パックし、急速冷凍します。  背側1ブロック(900~1,200g)  腹側1ブロック(600~800g)  となります。※詳細は商品紹介にて。 4.「若狭姫ぶり」名前の由来  「若狭姫ぶり」は、今回の限定3本にだけ名付けた特別な名前です。  若狭湾の澄んだ海で、飴のように綺麗なレンコ鯛の頭と香高い酒粕を食べて育ったことから、姫のイメージにぴったりだと思いました。  もうひとつの理由は、私たちの田烏養殖場を囲む岸に美しい棚田があり、その中に平安時代にこの地に移り住んだ源頼政の娘にして歌人としても有名な、二条院讃岐姫の住まいの跡があることです。  小倉百人一首の中に、 「わが袖は 潮干に見えぬ 沖の石の 人こそ知らね 乾く間もなし」 という、姫の一首がありますが、これは田烏の美しい海を見ながら都に残してきた恋人のことを歌ったものだと言われています。  そのような「姫」を思わせる流麗な姿に育った若狭姫ぶり、ぜひその味を楽しんでいただきたいと思います。   【私たちのこれから】  私たち田烏水産株式会社、そして小浜よっぱらいサバは、若狭小浜の大自然、そして小浜市、田烏のたくさんの人々の想いによって生まれ、そして支えられてまいりました。  さばイバル・プロジェクトの研究の中で今年生まれたサバは、猛暑の中でも生き残り、昨年の3倍の速さで成長してくれています。  かならず、皆さまに小浜よっぱらいサバとして召し上がっていただけるよう、引き続いて全力でがんばってまいります。  若狭姫ぶりも、今回の3本限定販売でご好評をいただきましたら、継続して皆様に販売させていただけるよう、がんばります。  何卒、よろしくお願いいたします! https://www.youtube.com/channel/UC-U7Z9LGrBeaGprwoTRY79g?view_as=subscriber
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