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譲原亮

神奈川県横須賀市

譲原亮 | 武丸

サメ

27歳のときに、漁師になりました。 漁師になる前までは溶接工として10年働いたり…いろいろやっていました(笑) 兄貴が漁師から別の職業に転職したタイミングで「俺がやれねば!」と家業を継ぎました。 横須賀の米軍基地の近の新安浦漁港で漁師やってます。主にワカメと牡蠣を育てています。 とるだけじゃない時代がきている 今から20年前くらいは、東京湾でも魚がガンガンとれていた時代でした。 築地に近く、東京にとっては地場の魚でもあったので魚は結構高値で取引されていました。大安の日とか、選挙でどこかの党が勝ったときなんかも高値がついたものです(笑) 漁師になったころはワカメ養殖は魚が取れなかったときの保険のようなものでした。 それが、だんだん東京湾で魚がとれなくなってきて、干しわかめから塩ワカメの時代になりワカメの需要がじわじわ上がってきたことから、ワカメの養殖を毎年増やしていきました。 今は、時期によってはワカメ一本でやってます。 猿島わかめ 私が育てたワカメは「猿島わかめ」として流通しています。 猿島は港から見える小さな島で、東京都湾内で唯一の自然島です。 ワカメをはじめとする海藻はとにかく暑さに弱い…! 新安浦漁港は観音崎と富津岬の奥にあるため、黒潮(南からのあったかい水流)が入ってきづらい地形です。 そして江戸川をはじめとするたくさんの川が、山から冷たい水を運んできてくれます。 そのおかげで低い水温が保たれやすく、味も見た目も綺麗なワカメができます。 ワカメ養殖は、種を買って育てる漁師も多いですが、俺は胞子から育てています。 やわらかいけど「シャキッ」というコシがあって、肉厚で幅広い形が特長の猿島ワカメ。ぜひ食べてみてください。 捨てられていた魚を、旨く食う!今の推しはサメ! 昔は、漁をすると魚に紛れて2~3匹のサメやエイが網に入っていました。今は、逆の現象が起きています。サメをとってるのかっていうくらい、サメばっかりとれることもあります。 だから今まではただ捨てていたサメやエイを、六次産業化の一環で商品化しました。 キャッチフレーズは「通が食べる江戸前珍味」! すぐ焼いて食べられるように粕漬けや味噌漬けに加工して販売しています。 サメはちょっと前は「臭いが…」と言われて嫌厭されていたんですが、今はちょっと違います。 血抜いて、神経抜きをして、三枚におろして、皮を引いて、掛け流しの水道水にしばらくつけると…アンモニアがばっちり抜けます。ふわふわとした肉質で、熱々でも冷めてもおいしいです。魚にも肉にもないような不思議な味ですが、クセはなく、美容にもいいんだとか! といっても、神奈川を含む関東圏の人はサメを食べる文化がないので、「サメ肉うまいよ!」といってもピンとこないようで、なかなか販売には苦戦しています。 イベント等でも頑張って売っているので、見かけたらぜひ買ってください。目印のキャッチフレーズは「通が食べる江戸前珍味」です!
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