岐阜県恵那市

佐藤暁彦

FarmRoots

野菜セット、紅茶

◆お客さまへのごあいさつ
岐阜県恵那市FarmRootsの佐藤暁彦です。妻と一人息子の3人家族で4反の小さな農園を開いています。
移住前はプロの現場も経験してきたドラマーでもあります。
FarmRootsという名前は、ジャズの名曲”Firm Roots”を文字って、農業の原点という意味でのルーツ、そして自らがたどってきたルーツを忘れないようにという想いでつけました。

◆ドラマーから農家へ
私は神奈川県横須賀市の出身で、横浜で今の妻と出会い、何度も恵那に足を運ぶうちに自然豊かな環境で生活をしたく結婚を機に移住しました。
当初は地域おこし協力隊として活動し、情報発信や観光振興、移住定住対策などの活動をしており、その中で都市と山村をつなげることがこれからの自分の役割だと気が付きました。
その想いを胸に任期終了後、もともと恵那に来た時の動機でもあった農を中心とした生業を実現することにしました。

◆この土地でしか出せない味のために
FarmRootsの農場は恵那市北部の笠置町、笠置山のふもと標高300mに位置します。
恵那は水が豊富で美味しいと言われ、豊富な山水を含んだ山間にある当園もその恩恵を受けています。
4反という小さな農地ですが、春から冬の入り口まで4~50種類の旬の野菜を育て、「その土地でしか出せない味わい」を追求するために、次の3つの取り組みを始めています。
1.地域由来の有機資材を施用し、土地の味を育む土着菌の豊かな土づくりをする。
2.気候にあって健康に育つことのできる在来種・固定種の種苗で育て、種をつないでいく。
3.土壌の水はけを改善して、植物に有益な微生物に快適な住処を作る。

有機資材については、今は周辺から集めた落ち葉・刈草+もみ殻+米ぬかの堆肥を施用しています。
必要に応じて近隣の牧場等で提供されている牛糞・鶏糞堆肥を施用しています。また地域の問題解決への取り組みとして竹の活用(チップ・パウダー)を始めています。
在来種・固定種の栽培は4割ほどですが来シーズンには8割にしたいと計画しています。採種も始めています。
私がイタリアに音楽留学したことがあったり、妹家族がイタリアに住んでいたりとイタリアと縁が深いことから、イタリア野菜などの栽培も進めたいと思っています。
水はけについては、圃場がもともと田んぼなので、かなり改善の余地があります。来シーズン前には根本的な対策をする予定です。
取り組みはまだ始まったばかりで、すべてを実行・移行できてはいませんが、そのチャレンジを見守っていただければ幸いです。

◆伝えていきたいこと
持続可能な社会がもたらすものとは何でしょうか?社会の持続のためにルールにがんじがらめにされたり、我慢を強いられたりしては本末転倒です。
家族で食卓を囲み、美味しいね、と話に花が咲く、それこそ持続的な社会にもっとも必要なものではないでしょうか。
その意味で私が一番に大事にすることは、「美味しさ」です。
もちろん口に入れて安全・安心というのが前提ですが、「美味しいものを食べたい」という人間の素直な欲求を満たすものが、心豊かな暮らしにつながると思っています。
私の考える「美味しさ」とは、「土地の気候にあって育てた旬の野菜を採りたてで味わう」こと。
私が初めて収穫してすぐに口にした野菜の美味しさに心から感動した経験を、皆さんと共有したい、という想いで農業を始めたようなものです。
私の育てた野菜で家族のコミュニケーションをつなげることができたら、これほどうれしいことはありません。
今そんな想いが私を美味しい野菜作りに駆り立てています。

◆今後の展望・夢
ここ恵那は地域資源に恵まれ、何とも言えない佇まいに心癒される場所です。我が家は築150年の古民家で、水は沢水ですべてまかない、風呂は薪でわかす生活をしています。暮らし続ける上で近隣の方々とのつながりは欠かせません。生きる手触りにあふれ、何もなくとも満たされる場所です。
農場としてもオープンに、たくさんの人に訪れてほしいと思っており、民泊として届けを出す予定です。訪れていただいた方々とつながりを持ちながら、農業にはじまり暮らし方、エネルギー、共生、伝統や文化、生き方などについて深めていく場所として可能性を広げていきたいです。