熊本県八代市
早川博秋 | 農事組合法人 鶴喰なの花村
米、米味噌、塩麴、米麹、米粉クッキー、甘酒グラノーラ
【鶴喰(つるばみ)という集落をご存知ですか?】
鶴喰(つるばみ)地区は、昔ながらの里山風景がそのまま残る小さな中山間集落です。設立当初の春、田んぼには菜の花が咲き乱れていました。これが“鶴喰なの花村”の由来です。
【鶴喰の環境】
鶴喰の自然は最高です。
冬。枯れた色の冬景色に時折の雪、毎朝にように降りる霜。3月の声を聞くと春が本格化。徐々に増す山々の緑。そのすそ野を桜のピンクが彩ります。山の新緑が萌始めるころ茶摘みが始まります。やがて川には蛍が舞い踊ります。代かきが始まり、ゲコゲコと夜中にはカエルの声が響き渡ります。5月下旬からの田植え。新緑が次第に濃くなって夏が来ます。うだるような暑さにも、山からくる水は涼やかです。天高く青い空にはためく祭りの旗。一面にはしっかり穂を垂れた稲穂が黄金色に輝きます。稲刈りが終わると、やっと鶴喰に憩いの時間が訪れます。そして、冬支度。鶴喰には四季折々の姿を見せる自然があります。
【鶴喰の現状】
現在の鶴喰は、設立当時(2017年)から過疎化と高齢化が更に進みました。戸数は70戸から52戸へ、人口は約150人から90人へと激減しています。中学生以下の子供はおらず、20年後には消滅集落の可能性を多分に含む地域です。 しかし、それでも私たちの集落存続への熱意は変わることがありません。縮小していく集落の変化を座視することなく、残された者が力を合わせ、新たな働き手を確保する努力をつづけながら“どぎゃんかする”気概に溢れています。
思い起こせば、2016年に熊本県から中山間農地集積の重点地区として鶴喰が指定されたことが私たちの起点でした。これが契機となって、「農業を基盤として、地域住民の生活と土地を守り、次世代に継ぐ」を経営理念に掲げ、2017年2月に「農事組合法人鶴喰なの花村」を設立しました。 以来、1年1年着実に売上と利益を伸ばしてきました。そして、昨年来の米価格の上昇を受け、今後は更なる成長を見越しています
【山からの水と集落への想いで育てた鶴喰米】
鶴喰の米は知る人ぞ知る美味しい米です。地域の耕作地を合計しても15ヘクタールしかない鶴喰の米は、これまで市場に出回ることなく、各農家がそれぞれの親戚や知人に直接販売していました。しかし、鶴喰なの花村を立上げ、約6ヘクタールの農地を集積し、法人として米生産を始めてことで、「鶴喰米」として販売することになりました。
鶴喰地区にはおいしい米ができる自然環境が整っています。米栽培に最適な地層である蛇紋岩層が走り、生活排水が一切混じらない山からの清涼な水、昼夜の適度な温度差があります。加えて、熊本県農業普及振興課の技術者とJAの担当者による、土壌分析、肥料設計、適期防除と収穫を計画的に実施したことで、原石としての「鶴喰米」は大きく磨かれました。さらに、自前のライスセンターを持つことで、種まきから精米・出荷まで自分たちの手で一括管理することができるようになりました。その結果、全国トップレベルの食味データを打ち出す米になりました。
【鶴喰米は「特別栽培米」】
化学肥料と農薬を、通常の使用量の半分以下に抑えて栽培された米でないと「特別栽培米」とは呼べません。私たちは、有機肥料を使用し、散布農薬を抑さえることで、その要件を満たしています。さらに、生活排水が混じることのない山から流れくる水と清浄な空気の中で育てられる鶴喰米は、「安心・安全な米」です。
【鶴喰米は「熊本県推奨うまい米基準最高のSランクの認定米」】
知る人ぞ知る、米どころ熊本県は、県産米の品質向上とブランド化を進めるため、一定の品質・食味を確保する「Aランク基準」と、さらに厳しい水準の「Sランク基準」を設定しています。「Sランク基準」の認定を受けるためには、熊本県が定めた生産基準、玄米品質基準、精米品質基準を全てクリアしなければなりません。鶴喰米はSランクの米です。
【お米以外の商品】
私たちの中核商品は「鶴喰米」ですが、その周辺商品として次の商品も販売しています。
①鶴喰米みそ
「くまさんの輝き」を原料として八代市日奈久にある味噌加工所で外注しています。九州の味噌らしく香りと甘さが特徴です。
②鶴喰米米麹
「くまさんの輝き」を原料とし、八代市に近隣する八代郡宮原町の麹加工所に外注しています。高品質の原料「くまさんの輝き」からできる米麹を使った塩こうじ、甘酒は逸品です。
③鶴喰米塩こうじ
鶴喰米米麹と塩だけの調味料です。料理のいろんなシーンで使えます。
④米粉クッキー
「くまさんの輝き」の米粉を主原料にしたクッキーです。鶴喰米麹で作った甘酒や塩こうじも使った添加物・砂糖不使用の安心・安全なスウィーツです。
⑤甘酒グラノーラ
オートミールと鶴喰米玄米粉を主原料としたスィーツです。添加物・砂糖不使用です。
【お客様の食卓が鶴喰集落の将来をつくります】
私たちの目的は、経営理念である「農業を基盤として、鶴喰の住民生活と土地を守り、次世代に継ぐ」ことです。法人を大きくし、鶴喰に定住できる若者を採用し、この地で食べていける給料を払える組織にすることです。採用された若者は、結婚し、世代を受け継いでくれる子供を産んでくれるでしょう。
お客様がお求めになられた鶴喰米の売上は、この地に雇用をもたらし、ひいては集落の存続に大きく寄与する原動力となります。
販売中の商品
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